「喜ぶのは偏差値の低い私立高校だけ」 高校授業料無償化で何が起きる? 「行ける高校が近隣になくなる子も」

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「政策論がおざなりで、“政局論”ばかりに」

 政治アナリストの伊藤惇夫氏も、

「結局、自民党は予算を通すために高校無償化を利用したんです。本来、その財源についてきちんと考えるのであれば、ほかの政策との間で優先順位をつける必要がありました。でも各党、財政ポピュリズムで党勢を拡大することばかり考えているので、政策論をおざなりにして“政局論”ばかりになってしまった」

 国家百年の計たる教育を、政局絡みでいともあっさり改悪する石破政権。無償という看板とは裏腹に、予測されるのは負の遺産。代償はじつに計り知れない。

 前編【「裕福な家庭にも、税金から支援金が」 私立高校無償化の“負の側面”を専門家が解説 「教育の過熱化につながりかねない」】では、私立高校の授業料無償化による“負の側面”について紹介している。

週刊新潮 2025年3月6日号掲載

特集「維新のゴリ押しで所得制限撤廃、上限45万円支給 おかしな私立高無償化で始まる教育崩壊」より

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