“まるで使えない”フジテレビに天下った「高額接待で辞任の女性内閣広報官」が不評を買っている理由

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いくらでも向こうから寄って来る

「東北新社に勤務していた菅氏の長男らからの接待がなければ山田氏の経歴なら、再雇用先は“いくらでも向こうから寄って来る”レベルだったとされます。が、スキャンダルでキズがついたお陰で手を差し伸べてくれるところは随分と減ってしまったようです。フジの取締役就任については放送行政を所管する総務キャリアが民放キー局の取締役に収まること自体、憶測を呼びかねないため回避した方が無難だというのが霞が関内の“普通の声”でしたが、突っ走った印象です。何らかの下支え、プッシュがあったと見る向きも多く、フジの天皇・日枝久フジサンケイグループ代表の後押しの存在が指摘されていました」(同)

 何もなければ悠々自適の天下り生活だったかもしれないが、就任から半年後、フジは「中居正広」問題の当事者となった。今年1月に開いた1度目の会見が参加メディアを限定したことが問題視され、2度目の会見をフルオープン・質問無制限で開くことを余儀なくされたことは周知の通りだ。

日枝氏の退場

「一連のフジの苦境に山田氏がまったく機能していないとの評価が永田町や霞が関にまで聞こえてきています。内閣広報官というのは首相の会見を取り仕切り、内閣の重要政策を幅広く周知徹底させる広報のプロ、というのが普通の受け止め方でしょう。もちろん彼女の就任時に中居氏のスキャンダルを把握していたのは社内でも一握りの人ですから、責任があるわけではない。また、フジで広報官としての仕事は期待されていなかったのかもしれません。とはいえ社内のみならず世間は内閣広報官として山田氏を見て判断しますからね。1度目の会見の条件設定など、“いくらでもアドバイスできる余地はあったのに”との恨み節も社内から漏れてきています」(同)

 フジ・メディア・ホールディングスは3月末予定の第三者委員会による報告を待つ身だ。

「すでに懲戒などの処分や人事案は水面下で進んでいるようですが、委員会の報告を受けて6月の株主総会に向けた動きも加速することでしょう。日枝氏の退場は避けられないとの見方は強くなってきているようです」(社会部デスク)

 しがらみなどから解放された「新生フジ」をアピールする必要があるのは間違いない。その場合、就任から1年も経っていないとはいえ山田氏の立場も安泰とはいかないのではと見られているようだ。

デイリー新潮編集部

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