次の「ゾマホン」「ボビー・オロゴン」は…いま「シロウト外国人」起用番組が増加のなぜ

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外国人タレントのバラエティ化

「1979年に始まった『ズームイン!!朝!』(日テレ)では、通勤中のサラリーマンに“ワンポイント英会話”をするアントン・ウィッキーさんが人気になりました。80年代に入ると『世界まるごとHOWマッチ』(TBS/毎日放送制作)が始まり、米カリフォルニア州弁護士のケント・ギルバートさん、スポーツインストラクターのチャック・ウィルソンさん、宣教師のケント・デリカットさんなどが、ビートたけしさんや石坂浩二さんらと共に外国人回答者として出演。司会の大橋巨泉さんにイジられることでバラエティタレントとして人気になっていきました。また85年に始まった『所さんのただものではない!』(フジ)からはギニア出身の元外交官、オスマン・サンコンさんも人気になりました」

 情報番組のコメンテーターとして活躍するデーブ・スペクター氏も、この頃からテレビに出始めている。

「デーブさんについては東京スポーツが一面で『埼玉生まれの日本人』と報じたことがあるほどの日本通ですから、他の外国人タレントとは別格でしょう。90年代に入ると『ここがヘンだよ日本人』(TBS)に出演した西アフリカ・ベナン共和国出身の留学生、ゾマホン・ルフィンさんが人気になり、司会のたけしさんにも気に入られて付き人に。タレント活動も行いましたが、駐日ベナン大使に就任した際、タレント活動から離れました。また『さんまのSUPERからくりTV』(TBS)からはボビー・オロゴンさん、セイン・カミュさんがブレイクしました。外国人ならではの、どこか異質なキャラがウケたのだと思います」

 たけし、さんま、所が揃って外国人を人気タレントにしたのも興味深い。だが、最近はあまり見かけない。

「その後の“毒舌タレント”や“おバカタレント”“ギャルモデルタレント”といったブームに、その座を奪われたように思います。また、外国人タレント専門の芸能事務所・稲川素子事務所の稲川代表が亡くなったことも影響しているのかもしれません」

 それで枠が空いているというわけだ。

「最近では、厚切りジェイソンさん、ロバート・キャンベルさん、モーリー・ロバートソンさん、パックンマックンのパックンことパトリック・ハーランさんなど高学歴で知識人として起用される外国人タレントはいますが、正直言って、かつてのような活躍は見られません。日本大好き外国人の中から新たなスターを求めた結果、似たような番組も増えているというわけです」

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