日米の「イケメン」「美女」は大違い…アメリカ進出したら大人気だったと思う“日本人女優”を米国生活の経験者が明かす

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男は強くデカく、女はセクシー

 女性アーティストについては日本で人気のデビー・ギブソン、ティファニー、バングルスの名を上げるとこれまたノーノーと指を振り、こう言うのである。言っておくが高校生による発言だ。

「お前ら日本人はカワイ子ちゃんばっかり好きなんだな。オレ達アメリカ人は本物の“女”が好きなんだよ。美人でセクシーなタイプがな。一番ホットなのはシンディ・ローパーだ」

 確かにシンディ・ローパーは金髪にすることも多かったしマリリン・モンローやマドンナの系譜に入るのかもしれないが、若干コメディ要素もあるアーティストだと思っていたが、彼によると「とにかくイイ女」だというのだ。

 いや、MTVのカウントダウン番組「ダイアルMTV」の順位で日本人が好きなタイプのアーティストの順位が高いことも多かったので、彼らがダメ出しするアーティストも人気はあったのだろう。だが、大々的にそのアーティストのファンであることを言うのが憚られるような感じがあったのではなかろうか。アメリカ人は、男は強くデカく、女はセクシーで、強い姿を求めているのかもしれない。だからこそ、テーマは共通の「娼婦」であっても私の知人は「ティファニーで朝食を」の可憐なオードリーを評価せず、ガメつく、したたかな「プリティ・ウーマン」のジュリア・ロバーツを評価したのだろう。

「ケツアゴ」の俳優も

 そう考えると合点が行ったのは、アーノルド・シュワルツェネッガー主演の「ターミネーター」である。1984年公開の第1作の興行収入は7837万1200ドルだったが、1991年の第2作は5億2088万1154ドルと6.6倍になっている。確かに「2」はCGの多用や過去の敵が味方になる設定は素晴らしかった。それと同様に、ただただ守られるだけの存在だったウエイトレスのサラ(リンダ・ハミルトン)が「2」では強靭な肉体を持つ闘う女に変貌していたことも共感を呼んだのでは(サラは第1作の最後で強くはなったが)。

 こうしたアメリカでの「イイ男」「イイ女」は、Peopleという雑誌の恒例企画「SEXIEST MAN ALIVE」や「50 most beautiful People」に現れる。前者の2024年はジョン・クラシンスキ、2023年はパトリック・デンプシー、2022年はクリス・エヴァンス、2021年はポール・ラッド、2020年はマイケル・B.ジョーダン。1990年代前半の人気者はメル・ギブソン、パトリック・スウェイジ、ショーン・コネリー、ニック・ノルティ、チャーリー・シーンらだ。いずれもマッチョで「ケツアゴ」の俳優もいる。

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