「建物だけで8000万円以上」 自民・森山幹事長の「鹿児島の大豪邸」が25年間未登記状態だった! 本人の釈明は

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所有者は25年前に死亡

 木造平屋の所有者である兄側の息子が都内に住んでいることが判明したため、話を聞くと、

「父が鹿児島に家を持っていたことは初耳ですし、(現所有者の)森山さんについても何も知らない。私はその家を相続していませんし、そもそも約25年前に亡くなった父は、鹿児島の家について何も話していませんでした」

 豪邸の建つ土地の一方は1976年に、もう一方はその9年後に森山氏名義となったが、謄本には売買相手である前所有者の情報は記されていない。とはいえ、いずれかの土地が兄弟のものだった可能性は否定できない。

 一方で資産等報告書によれば、この自宅以外にも、森山氏は鹿児島市と霧島市内に計四つの土地を所有し、資産額は8136万円に上るとされる。

 さらに森山氏は東証プライム上場のITコンサルティング企業「フューチャー」社の大株主であり、約116万株を保有。同社の創業者が後援者の息子だった縁から、1989年の創業時、応援のため森山氏はヘソクリの210万円を出して42株を購入。それが99年に上場するや、約13億円に大化けした逸話は有名だ。

 フューチャー社の配当収入はいまも約4300万円(22年)に上り、そのおかげで森山氏は政治資金パーティーを開く必要がないといわれている。

 それもあってか、地元の不動産業者は「あれだけの豪邸を建てるとなると、上物だけで8000万円以上かかるが、森山先生にとっては大きな出費ではないのでは」と話す。

一転して慎重姿勢に

 さて、当の森山氏はどう答えるか。実は取材を始めた当初、自宅周辺で聞き込みをしていた記者に森山氏から「逃げも隠れもしない。聞きたいことがあるなら私が直接答える」と電話がかかってきた。

“取材にはいくらでも応じる”との意向を示したため、早速、事務所に質問書を送り、回答期限が近づいた頃、改めて森山氏に確認の電話を入れると、「弁護士にも相談して文書で回答する」と一転して慎重姿勢に。

 ただこの間、森山氏は、

「あの自宅はフューチャー社の上場時にビックリするくらいのお金が入って、それで(建築費は)融資を受けずに一括で払ったもの。1億まではいかなかったと思う。当時、42株持っていたフューチャー株のうち4株ほどを売って、1億数千万円が入ってきたので(新しく)家を建てた。固定資産税はきちんと払っており、証明する領収書もある」

 と話した。しかし、そういう事情だとしても、25年にわたって建物登記が存在しない状態が続いているのは異常だ。

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