「建物だけで8000万円以上」 自民・森山幹事長の「鹿児島の大豪邸」が25年間未登記状態だった! 本人の釈明は

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近隣住民に聞くと……

 不可解なのは、もう一方の地番に建つ建物だ。実際には影も形もない木造瓦ぶき平屋建ての住宅が建っていることになっているのだ。

 近隣住民によれば、

「昔は(豪邸の建つ土地は)更地でしたが、そのうち(通りから見て)奥側に森山先生の旧宅が建ち、それも一度、取り壊された。そして20年以上前に、現在の立派なご自宅が建ったと記憶しています」

 この木造平屋はMという姓の兄弟二人が共同所有しており、1961年に相続によって所有権移転が行われてから現在まで、登記情報に変更はない。つまり登記上、存在する建物はこの平屋だけなのだ。

 森山氏の資産等報告書(2022年)を見ると、資産として記載されているのは、この平屋(床面積77.78平方メートル)部分のみ。しかし同報告書には、豪邸の延べ床面積が554.75平方メートルと記されている……。

「法律に抵触する行為」

 まるで奇々怪々なミステリー小説のようだが、いずれにせよ、森山氏の自宅が「長年にわたって未登記の状態にある可能性は高い」と話すのは、司法書士法人ミラシア代表の元木翼氏(司法書士)である。

「不動産登記法は第47条で〈所有権の取得の日から一月以内に(中略)登記を申請しなければならない〉と定めており、違反すれば〈十万円以下の過料に処する〉(同164条)との罰則も付記されています。ただ現実に未登記のケースは少なくなく、過料を科された事例は聞いたことがないものの、法律に抵触する行為であるのは確かです」

 前述の兄弟は二人とも開業医だったことが確認できたが、鹿児島市内と都内にあったいずれの医院も廃業。また二人ともすでに亡くなっていることが分かった。

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