冬ドラマ10本「視聴率ランキング」 「相棒」を抑えてトップに立った「ミステリー×教育ドラマ」
視聴率は生命線
1月に始まったプライム帯(午後7~同11時)の冬ドラマ16本が終盤戦に入ろうとしている。個人視聴率はどうなっているのか。リアルタイムで観ている視聴者の人数を表し、CM収入に直結する数字だ。中盤戦の個人視聴率を見てみたい。【高堀冬彦/放送コラムニスト、ジャーナリスト】
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「もう視聴率は関係ない」という論をこのところ見聞きする。だが、そんなことを口にするテレビ局関係者は誰一人としていない。個人視聴率はCM売上高と直結するからである。
昨年度のCM売上高の1位は日本テレビで約2192億円。2位はテレビ朝日の約1668億円。両局は視聴率でもトップを争っている。
なぜ、視聴率は関係ないという俗説が生まれたのだろう。テレビ界内の声は「長く低視聴率に苦しむ局の情報工作が影響している」で、一致している。どうしても視聴率が獲れない局としては、視聴率の存在意義を低下させてしまったほうが、都合がいいのである。
視聴率が獲れない局はTVerの再生数のアピールに力が入りがち。しかし、TVerは利用率そのものが高いとは言えない。最も利用されている関東でも36%。半数にも届いていない。
以下、北海道4%、東北6%、中部16%、近畿18%、中国5%、四国3%、九州・沖縄12%である(2024年9月、TVer )。利用率がさほど高くないこともあって、各局のTVerの収入はCM売上高の20~40分の1程度に過ぎない。
NHKが個人視聴率を気にしないというのも全くのウソである。約4100万件の受信契約件数がこのところ目に見えて減少していることも背景にはある。
編成担当者が、ドラマをつくる第3制作センターの責任者などに対し、高い個人視聴率への期待などを口にする。個人視聴率は局内の業務報告にも大きく記載されている。
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