「会合は夜10時まで」「座席配置は十分に検討せよ」…フジテレビ策定「会食ガイドライン」に局員たちの悲鳴と歓迎
人選から座席配置まで
大変なのは上司だけではない。承認者に加え、会合の開催者は、「会食場所」や「人数」「参加者の人選」、そして「会食時の座席配置」まで含め、「開催の必要性や態様・方式」について、第三者に説明が可能かどうかを事前に十分に検討しなければならないという。
そして当日も、会食・会合が長時間に及ぶのを避けるため、「夜の会合は午後10時まで」「一次会のみ」とし、「過度な飲酒を行わない」との取り決めまでされているのだ。
トラブルが起きないために細心の注意を払っているのがよくわかる。その反面、立派な社会人をまるで子ども扱いしているという印象もぬぐえない。
前出の局員はこう言う。
「とりわけ報道の部署からは悲鳴が上がっています。記者は、ネタ元との関係で突発的に会合を行わざるを得なくなることもありますし、2次会、3次会まで付き合ってようやくネタが取れることも。そもそも、会社に誰と会うかを報告してしまっては、『情報源の秘匿』に差し障りが生じます。一方で、他部署では、金融機関やメーカーなど他の会社が当たり前にやっていることがようやく徹底されただけ、と歓迎の声が上がっています。いずれにせよ、今後、局内ではコンプラ重視の流れはもっともっと加速していくでしょう」
当のフジテレビにこの文書について尋ねたところ、こう回答した。
「社内の取り組みの詳細に関しては、お答えを控えさせていただきます。当社は先月27日、『会食・会合』に関して、『参加者の人権(差別・暴力およびハラスメントを受けない権利を含む)の尊重を最優先とし、それが確保できなかった場合には、厳正に対処してまいります』などとするガイドラインを策定したと公表しています」
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