「子どもに性被害について明かさざるを得なかった」 大阪地検トップから性暴力を受けた被害女性が明かす悲痛な胸の内 「私たち家族は地獄のような毎日」
子どもからの手紙
Aさんにとって、この間ずっと支えとなり続けているのは、子どもが事件前に書いてくれた手紙だという。
「夜遅くまで仕事をしている日も多く、そんな日は、子どもが起きている間に帰宅できなかったのですが、帰宅すると子どもが手紙を書いてくれていました。紙の切れ端に“ママお帰り”“起きたらちゅーしてね”“起きたらぎゅーしてね”“お仕事ありがとう”と。それが私の心の一番の支えでした。切れ端の手紙を持ち歩いたり、職場に置いたりして、苦しい時はそれを見て仕事を頑張っていました。それなのに、北川や副検事、そして検察組織によって仕事もできない状態に追い込まれてしまった……。今はその手紙を家に飾り、私の近くに置いています」
Aさんは同様の理由で昨年10月の会見後、母やきょうだいにも被害を伝えざるを得なかったという。
「年老いた母は毎日ずっと泣いています。きょうだいもずっと心配してくれています。私たち家族は、未来が見えず、地獄のような毎日を送っています。そんな中で、集まった6万筆の署名(「事件の厳正な捜査と真相解明と求める」として法務省などに提出された署名)は本当にうれしかった。孤独だった私たちに大きな力を与えてくれました。事件の真相を知りたいし、尊厳と正義を回復するために厳罰を求めていきたい。検察組織には被害者に寄り添った適正な対応をしてほしいし、共に戦ってほしいと思います」
前編【副検事が“セカンドレイプ”に加担… 「これでお前も俺の女だ」と部下に性的暴行を加えた大阪地検トップ、被害者が怒りの証言 「検察の組織としての問題が根底に」】では、被害女性が語った、検察組織が抱える根深い問題について報じている。
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