カルローズ米はまずい? フリマサイトで米を買うのは危険? 専門家が教えるコメ不足時代の生き抜き方
当面の間、いかにして手頃な価格で、安全かつおいしい米を手に入れられるかが切実な問題となろう。もっとも、うまい話には落とし穴があって、安直にネットを利用すれば痛い目に遭うという。米の専門家や節約主婦らが授ける、米価高騰時代に欠かせない知識とは。
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【画像】コメの“不都合な真実”を明らかにする衝撃データ コメ消費を減らしているのは「若者」ではなく「60代以上の高齢者」
米価の高騰は今、庶民の生活を確実にむしばんでいる。
「お米不足、本当に家計へのダメージが大きいです」
と話すのは、6年間で1000万円の貯蓄を達成した時短節約家の主婦・中野めぐみさんだ。『くぅちゃんのお金がみるみる貯まる 超シンプル家計簿術』の著作がある彼女は、いかにして苦境をしのいでいるのか。
「わが家の場合、お米の3分の1程度は、ふるさと納税の返礼品なんです。私たち夫婦が寄付できる金額は、年間で7万円程度。返礼品の選び方については、あまり銘柄にはこだわっていません。10キロ1万5000円程度の寄付額でいただけるものにしています。年間で40~50キロ程度です」
中野さんは夫のほか、高校生の長男、中学生の次男という食べ盛りの男子を2人抱えている。米は月に10キロ程度消費しており、ふるさと納税で賄えるのは4~5カ月分の米である。
「あとは時折、田舎に住む義理の実家にお願いしてお米を送ってもらいます。今年のお正月もお米を頂きました。ですが、最近は子供たちの食べる量も増えています。今、台所にあるお米がなくなったら、スーパーで買うしかありません」(同)
「独特な臭いがする場合も」
だが、スーパーで販売している米は高値止まりしている。経済ジャーナリストの荻原博子さんが語る。
「ドン・キホーテなどのディスカウントストア、コストコや業務用スーパーを活用してみるのはどうでしょうか。そうしたお店は、一度に大量にお米を仕入れており、人件費の面でもコストを圧縮しています。だからこそ、一般のスーパーに比べてお米の価格は安く抑えられています」
実際、都内のスーパーで5キロ4000円以上の「新潟県産コシヒカリ」も、ある業務用スーパーでは3759円(税込み)の「お買い得品」として販売されている。
「ただし、業務用では古米が売られていることがあって、独特な臭いがする場合もあるでしょう。でも、お米3合に対してお酒かみりんを大さじ2~3杯入れて炊いてあげれば臭いは消えますし、つやが出てふっくらした感じにも仕上がります。あとは炊き込みご飯にするのも手ですね」(同)
もっとも、横浜で3代続く米店の店主で、「お米アドバイザー」「米・食味鑑定士」「調理炊飯鑑定士」の資格を持つ芦垣裕氏は次のように注意を促す。
「業務用スーパーなどで売られている米が良いものかどうかは、なかなか判断がつきません。悪質な業者の場合は、ブランド米をふるいにかけて、良いものは優先的に飲食店などに売ってしまいます。そして同じブランド米と称して、ふるいから落ちたクズ米の方を業務用スーパーなどに流すのです」
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