リセット願望はどこまで本気? 石破首相の次の手は「ダブル選」か「秋の解散」か

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10議席くらい取るのではないか

「ゼロ議席という人もいれば10議席くらい取るのではないかとの見方もあります。大きな存在感とは行かないまでもそれなりの議席を獲得するのではないかと感じますね、現時点では」(同)

 続いてやってくる参院選については、どうか。

「前回の参院選で自民党は63議席(改選前比・プラス8)を獲得しました。公明は13議席(改選前比・マイナス1)を獲得して自公では非改選議席と併せて146となり、当時の岸田首相が目標としていた過半数の125議席を大きく上回りました。さすがにそれと同じレベルの議席数を自公で確保というのはハードルが高そうなので過半数というのがリアルな目標になってくると見られています」(同)

 石破氏は今年初めに衆参ダブル選に言及し、話題を呼んだ。

「“可能性”について触れただけでしたが、“石破氏はそれを考えていないこともない”というのが永田町での評価ですね。参院選だけを戦っても衆院で野党に過半数を握られている状況は変わりません。“リセットしたい”という思いが石破氏の心にいくらかはあるはずです」(同)

簡単ではない「リセット」

 ただ、その「リセット」を進めるのはそう簡単ではなさそうだ。

「そもそも前回の衆院選が行われたのは去年10月末で、今年の参院選の段階では1年未満であり、“いくらなんでも首相のわがままでは?”との批判が大きくなりそうです。リセット以外にも大義名分がしっかりしていれば戦えるわけですが、それも現時点では不透明。“えいや!”と解散したところで下手をすれば政権交代も起こる可能性があり、石破氏ならずとも思い切れるかというと相当難しいと見られています」(同)

 となると、参院選後の秋のタイミングに「リセットを」ということになるわけだが……。

「その頃、石破氏が首相のままであっても“前回の衆院選から1年程度しか経っていない”という指摘や批判は続くでしょうから解散という決断はなかなか難しいかもしれません。安定的な政権運営を目指して連立に引き込むなら維新より議員1年生が多くてくみしやすい国民民主の方ではありますが、交渉はひと筋なわでは行かないでしょう。参謀役の不在が指摘されている石破氏が政権運営のストレスに耐えきれず政権を投げ出すのではないかとの見方もあります」(同)

 仮に自公が過半数割れしたとしても、現在の野党のいずれかが単独で過半数を取るような状況となる可能性は低い。結局のところ、どこが躍進しても「弱い与党」が政権を握るということになるのかもしれない。

デイリー新潮編集部

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