「日本にいた頃よりのびのびしている」 ファンにとっては複雑な佐々木朗希の近況とは
メジャー移籍後、日本での初登板が“ほぼ内定”している佐々木朗希(23)。見世物で終わらず「怪物」ぶりを見せつけられるか。
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「状態にもよるが、彼は2戦目で投げることになると思う」
ドジャースのデーブ・ロバーツ監督の言葉に、日本中の野球ファンが歓喜したことは言うまでもない。
3月18日、19日に東京ドームで行われるメジャーリーグ開幕シリーズに、移籍後まもない佐々木が登板する芽が出てきたのだ。
故国でのメジャーデビューに日本中から注目が集まる「令和の怪物」は、現在キャンプ地でもチームメイトの目を引いている。
在米記者が語る。
「渡米後初のブルペン入りでは、監督や2度のサイ・ヤング賞受賞歴があるブレーク・スネル投手が熱視線を注ぐ中投球しました。受けた捕手は“あんな球は見たことがない”と佐々木を大絶賛。ベテラン選手のミゲル・ロハスから背番号を譲り受けるなど、チーム全体が歓迎ムードです」
「客寄せパンダ」の声も
下にも置かぬ扱いを受ける佐々木の姿を見て、さる野球記者は以下のように苦言を呈す。
「佐々木は古巣のロッテ時代“温室育ち”と言われてきました。故障リスクが高い彼に気を使い、基本的に中6~7日、投げるのはホームゲームが多めという特別待遇。登板間隔が短いメジャーでどの程度通用するか未知数です」
日本での初登板についても懐疑的だ。
「100%彼の実力とは言い難いでしょう。鳴り物入りでメジャー入りした“怪物”が出なくては、主催の読売新聞社や、彼の後ろ盾である電通が納得しない」
同様の見方を持つ野球ファンは少なくないらしく、ネット上には佐々木を「客寄せパンダ」と揶揄(やゆ)する声もあるのだが……。
「確かに興行的な側面は否定できませんが、それだけではないですよ」
とは先の在米記者。
「5月には大谷翔平が投手として復帰してきます。それまで先発投手で佐々木に活躍してもらうには、早めに実戦に慣れさせたい。そのためにはアメリカよりも、東京ドームで声援に囲まれながらデビューする方がいいと判断したのではないでしょうか」
「日本にいた頃よりのびのびしている印象」
メジャーリーグ研究家の友成那智氏も、佐々木の実力にこう太鼓判を押す。
「伝家の宝刀であるストレートに加え、強力なスプリットがある。さらに球種が増えれば、メジャーでもまれな投手として活躍できます」
故障の不安についても、
「ドジャースは投手陣の層が厚い。例えば2カ月程度投げさせ後は休ませるなど、柔軟な対応が取れます。体ができるまで、じっくり育成してくれると思います」
さらにキャンプ地での佐々木には“余裕”すら感じる場面もあるという。
「列をなした地元ファンにも、気前よくサインに応じています。英語が堪能で、通訳を付けずに同僚の投手と談笑する場面も。チームに溶け込んでおり、むしろ日本にいた頃よりのびのびしているような印象を受けるのです」(在米記者)