“夕食難民”大量発生で「予約していないとご飯が食べられない」 越後湯沢でいま起きている異常事態 「インバウンドの影響も大きい」

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“異常事態”の理由

「越後湯沢には、50軒ほどの宿泊施設がありますが、約半数が素泊まりです。この辺の民宿経営者の多くは高齢者で、最近は負担軽減のため食事の提供をやめる傾向にあります」(湯沢町観光まちづくり機構)

 つまりは宿で食事が出ないため、予約可能な飲食店は早くから埋まり、そうでないところは長蛇の列。人々はこれを「夕食難民」と呼ぶ。が、理由は高齢問題だけではない。

「インバウンドの影響も大きいですね。とくに週末は日本人の予約でいっぱいのところに来るのですから、どうしても民泊やゲストハウスになってしまう。もちろん食事はありません。さらに食事が出せる宿でも、彼らは4泊も5泊もするので、毎日メニューを変えるのは難しく、結果として外での食事かコンビニなどのお弁当になってしまうのです」(地元住民)

 実際、駅前商店街にあるスーパーをのぞいてみると、あっという間におにぎりが売れていく。

「今日は100個以上売れましたね」(スーパーの店員)

 すっかり日が暮れ、雪がますます強くなる中、足早に駅の方に向かう台湾人の母子が。

「駅のおそば屋さん、7時までなんです。急いでいるんです」

 行列も混雑も日本らしい光景ではあるものの、これが地元住民の望む状況かは不明である。

撮影・西村 純

週刊新潮 2025年3月6日号掲載

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