使用停止のはずが…「日比谷野音」でSHOW-YAが女性限定ライブ 背景には“世知辛い事情”
公募への応募はゼロ
出演を希望する女性ミュージシャンも増え続け、ファン以外にも“野音のシンボル”的なイベントとしてイメージが定着していた。が、実際は昨年を最後に幕を閉じる予定だったという。
事情を知る関係者の解説。
「直接的な要因は建物の再整備でした。歴史は古く、大正12年に日本最初の大規模野外音楽堂として建てられて以降、整備や改修を経て、現在の建物は3代目になります。それでも最後の改修から40年が経過していますからね」
施設はあちこち老朽化が著しく、現在も新たな整備計画が進行中。その関係で、昨年10月には利用が停止される予定だったという。
「雨天に対応できるよう、ステージや観客席に屋根を設置する構想も盛り込まれています。ところが国立劇場と同じく民間事業者による建て替えが進んでいない。所有する東京都が昨年11月を締切に設定した公募への応募がゼロだったからです。理由はこちらも建築資材の急激な高騰で、一説には100億円ほど上積みする必要があることが分かったといいますね」
そこで都は野音の使用期限を今年9月末に延長した。
「おかげで『NAONのYAON』の開催が可能になりました。主催者の一人である寺田も、メディアに“日比谷野音でやるNAONのYAONが最後の年になると思うので、イベントの集大成をお届けできればと思います”と意気込みを語っています」
開催は「昭和100年」の「昭和の日」。良くも悪くも一時代を象徴する日に、昭和生まれの女性たちが、昭和の日本を熱狂させた数々のヒット曲を熱唱する。