阿部監督「70億円補強」で検証 「巨人“大物”大量獲得の年はV逸」のジンクスは本当か

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気が緩む例も

 そして、2025年シーズンの阿部監督の大補強である。

 改めて振り返ってみると、巨人の大型補強のシーズンの成績は、必ずしも投資額に見合う内容とばかり言えないのがよくわかる。大補強のその年の優勝確率は、ざっくり5割強といったところだろうか。

「大物が加入すると、選手のそれまでのポジションに大きな変更を余儀なくされ、チームのバランスが崩れることがある。また、清原に代表されるように、チームとかみ合わず、派閥を作ったり、フロントや監督と揉めたりしてしまう例も。個々の能力とは別に、チームにうまくフィットするかどうかは未知数です。また、往々にして大型契約の後は選手も気が緩むものです」(同)

 さて、今シーズンの結果はどうなるか。ベテラン・田中投手はチームに溶け込めるのか。甲斐選手が入って正捕手争いの行方は――。たっての補強ゆえに、失敗すれば阿部監督もその責めを負うことになる。

小田義天(おだ・ぎてん) スポーツライター

デイリー新潮編集部

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