「ギャラは全額寄付」でも「おばあちゃんを食い物に」…「きんさん・ぎんさん」ブームの裏側

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園遊会で天皇陛下と…

 それでも、テレビ出演時に新しい着物を着せたりすると周囲が妙に勘ぐって、

「二人ともきれいな着物を着てたわね、お金が入ったのね、などと電話を掛けてきた知人もいて、非常に不愉快な思いをしました」(美根代さん)

 百歳を過ぎてからテレビやイベント出演をこなす双子姉妹の存在はギネスブックにも掲載されるほどだったが、その出演ギャラは意外なほど安かった。幸男さんが言う。

「二人合わせてのCM出演料はカタログハウスが700万円で、ダスキンが500万円。テレビの出演料も多くて10万、普段は2、3万円でしたよ。でも温泉に入りたい、宿はホテルより旅館がいいと注文を付けたことはあっても、出演料には全く拘らなかった」

 きんさん・ぎんさんにとっては金よりもむしろ、園遊会に招かれて天皇陛下に会ったり、敬老会で姉妹よりも年下の老人達を激励したりすることの方が楽しかったのだ。

「だから二人とも最期まで苦しむことなく、大往生することが出来たのだと思います」

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デイリー新潮編集部

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