石破首相になびくか突っぱねるか「国民民主」が抱えていたジレンマ
ジレンマを抱える国民民主
「国民民主としては世論調査において政党支持率で野党第1党になることも少なくないことから、そう簡単に自公と妥協すべきではないとの見方も強くあります。今夏の都議選や参院選で躍進し、存在感を示したうえで自公とやり取りした方が発言力も大きくなるのではないかとの見立てですね」(同)
もちろん条件闘争にはメリット・デメリットが存在する。
「条件闘争を続けている間に相手側が折り合えず、話し合いの場から放逐されることがデメリットでしょう。どういった形であれ訴えてきた政策の一部でも成立するなら“公約が(ほぼ)実現した”などと主張することもできますが」(同)
先述したように、報道各社の世論調査で野党第1党に位置することが少なくない点も嬉しい悩みのようだ。
「このままの勢いを継続すれば今夏の都議選、参院選でそう悪くない結果となる可能性も高い。政策を実現するにあたっては自公と何らかの協力関係を構築することがベターですし国民民主の執行部もそれは痛いほど理解していますが、かといって簡単に譲歩して与党におもねるようなスタンスを取れば支持者から見透かされるという危機感も大いにあるようです」(同)
政策の実現をアピールするか、「与党の横暴」を野党の立場で声高に叫ぶか。一旦は与党と決裂・破談の道を選んだかに見える国民民主。参院選という大きな勝負での勝算はどれくらいあるのか。
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