「“死にたい”と思って富士の樹海に」 書類送検されたK-1王者・金子晃大、元練習生が告発していた壮絶暴力 「暴力で脅され日払いバイトの稼ぎを上納させられた」

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「どれくらい効果があるかわからないから(プロテクターを)外せ」

 この金子の反論に対しAさんはさらにこう反論する。

「確かに金子が知り合いの女の子を連れてきて、トレーニングしろと言うので一度だけ公園でトレーニングをやったのは事実です。だから私がトレーナー業をしていたと言いたいのでしょうが、そもそも女性のパンチとチャンピオンのパンチは全然違うでしょう。腹にプロテクターを入れさせてもらえたのも最初だけです。途中からは『どれくらい効果があるかわからないから外せ』とプロテクターなしでずっと彼のパンチを受けていたのです」
 支配関係になかった証拠とする複数のLINEについても、

「マススパーリングについて良かった、と送っているものは怪我をする前のものです。確かに怪我した後も『優勝おめでとうございます』とメッセージを送ったりする関係でした。ただあの頃は被害を受けながらも、金子についていって格闘技が強くなりたいという思いが残っていたのです。借金はあったことは事実ですが、金子に上納するようになってから生活が苦しくなってできたものです」

 立て替え金請求の件については、父が代わって反論する。

「ボロボロになった息子を実家に連れ帰った後、金子の代理人と名乗る弁護士(註・現在の代理人とは別人)から、息子に預けたトレーニング用具などが返却されていないとして『300万円』の弁償を求めるような内容の通知書が届きました。それを見てびっくりして、息子が迷惑をかけたのかもしれないと弁護士に電話を入れたのは事実です。

 だだその後息子に詳しく話を聞くと、全く違う内容だった。金子は息子に自分の私物を管理させるよう押し付け、すごい量になっていったのでわざわざ月々5500円払ってトランクルームまで借りていたとも聞いた。その後、すぐに金子の私物は送り返しました。

 息子は『金子から雑用をやらされたが、最初の1、2度は3000円もらった。その後は全てタダ働きだった』と話しています。何より息子は長期間、暴力で脅され金を巻き上げられてきたのです。息子から真実を聞いて代理人に再度電話して全てを打ち明けたら、しばらくして『辞任しました』という通知が来ました」

 K-1の運営会社「M-1スポーツメディア」にも取材を申し込んだが、「お答えすることはありません」とのことだった。

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 前編【「人間サンドバッグ扱いされ、顎と鼻の骨を折られた」 書類送検されたK-1王者・金子晃大、元練習生が告発していた壮絶暴力】では、Aさんが金子と出会って「人間サンドバッグ」扱いされるまでの経緯、鼻と顎を骨折する大怪我を負った“恐怖のスパーリング”や度重なる暴行で変形してしまった顔面について以前の写真と比較しながら詳しく報じている。

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