「“死にたい”と思って富士の樹海に」 書類送検されたK-1王者・金子晃大、元練習生が告発していた壮絶暴力 「暴力で脅され日払いバイトの稼ぎを上納させられた」

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Aさん「日払いバイト代を上納させられた」

 Aさんは「暴力で脅され、金も上納され続けた」と続ける。

「トレーニングに同行し、動画を撮影させてもらっている見返りとして『受講料を払え』というのです。それから日払いアルバイトをするよう紹介され、会うたびに1~2万円巻き上げられる日々が1年半ほど続きました。月払いの給料がまとめて入ってきた時、一度に十数万支払わされたことも数回あります」

 金子がAさんの生活を異常な形で管理している様子はLINEに複数残っていた。〈A収支記録〉〈A仕事〉〈A仕事 日払い〉。2人だけのグループLINEがいくつも作られ、Aさんは金子に事細かく報告が義務付けられた。

〈A仕事〉のグループLINEに出てくるのは、さまざまな服装をしたAさんの自撮り画像。ヘルメット姿の警備員、ピザ屋の配達員、コック帽を被った料理人…。Aさんはアルバイトをする度、なぜかこのような画像を金子に送っていた。

「ちゃんと勤務しているか証拠として送るよう指示されていたのです」(Aさん)

 そのすべての顔には痛々しい傷跡があった。目が開けられないくらい腫れ上がった目元。絆創膏の位置も日によって変わっていく。そんなAさんに金子はこんなメッセージを送っていた。

「明日の日勤も入れとけ」

「夜勤と明日の11時からの派遣、明日の夜勤探しておけ」

〈A 収支記録〉というグループLINEには、〈ストップウォッチ1639円〉〈12/6(水)交通費1000円Suicaチャージ済み〉などとAさんが支出した金銭を領収書の画像と一緒に報告する記載も。

「何にいくら使ったか細かく報告するよう言われていたのです。従わないと殴られました」(Aさん)

「死にたい」と思って富士の樹海まで向かった

 仕事中も頻繁に電話がかかってきたという。

「出られないと次に会った時に『必ず出ろ!』と殴られる。無理やり夜勤も入れさせられるので、昼夜休まることもありません。警備仕事の夜勤中にある3時間の仮眠タイムが、金子からの電話に悩まされない、唯一気が休まる時間でした。1年半で金子には200万円近い金を搾り取られたと思います。そして、私には同じくらいの消費者金融からの借金が残りました」(同)

 12月下旬、Aさんは夜勤明けに電車とバスを乗り継ぎ、自殺の名所として知られる青木ヶ原樹海へ向かった。

「いくら働けど金子に巻き上げられ続ける。もう死にたいと思ったのです」(同)

 だが入り口でボランティアに呼び止められ保護される。警察から親元に連絡が行き、迎えにきた親に実家に連れ戻された。そして親にすべてを打ち明け警察に被害届を出すに至ったと話すのである。

「今は金子の洗脳からはすっかり目が覚めました。今でも格闘技界への思いが捨てきれない自分がいます。そんな世界で彼が脚光を浴びている姿を見るほど辛いものはない。運営にはベルトを剥奪し戦績を抹消して欲しい」

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