除名、離党勧告「兵庫維新」3県議が犯した“決定的な過ち” 橋下徹氏も呆れた「立花孝志の情報源になる」ことの幼稚さ
2月23日、「兵庫維新の会」所属の兵庫県議、岸口実(60)、増山誠(47)、白井孝明(41)の3氏が揃って会見を開いた。昨年11月に行われた知事選の期間中、「NHKから国民を守る会」党首の立花孝志氏(57)に、斎藤元彦知事(47)の疑惑に関連する情報を、それぞれが個別に提供していたことに関する謝罪会見で、実に7時間40分にわたって行われた。
***
【写真】最後の投稿は胸の痛むような内容… 遺されたままの竹内英明・元県議のHP
維新県議らは何をしでかしたのか――。岸口県議は、今年1月に亡くなった竹内英明前県議らを“知事失職の黒幕”と名指しした真偽不明の文書が立花氏に手渡された際に同席。増山県議は、非公開で行われた百条委員会の音声データやメモを立花氏に提供。白井県議は、自ら立花氏に電話をして情報を提供したという。兵庫維新の会は26日、岸口県議を離党勧告、増山県議を除名とし、白井県議については引き続き処分を検討するという。
7時間を超える会見をどう見たか、現地で取材を重ねるジャーナリストの吉富有治氏に聞いた。
「皆さん感じていることだと思いますけど、正直言って、笑うしかない会見でした。3人が揃いも揃って、なぜ立花氏を選んで情報を提供したのか説明をしていない。この3人は、提供した内容も違えば、どのようにして提供したかも異なりますが、組織的に動いたのではないかと疑いたくなるほどでした」(吉富氏)
そもそもは斎藤知事を巡る内部告発文書が発端だ。その真偽を巡って百条委員会が設置されたのが昨年6月。岸口議員は百条委の副委員長、増山県議は委員を務めていた。ところが、委員会の質問と斎藤知事の主張は噛み合うことがなく、議論は遅々として進まない。百条委の結論を待たず、最初に斎藤知事に辞職を申し入れたのは維新会派だった。斎藤知事は大阪府以外で初めて誕生した維新系の知事 と言われるが、維新会派の申し入れにも耳を貸さない。そこで9月19日、全会一致で不信任決議が可決された。斎藤知事が失職を選んだことで、出直し知事選がスタートする。
[1/2ページ]