韓国にはグラドル文化がない…「アダルトと誤解されます」 開拓者ピョ・ウンジが戦う偏見の壁

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韓国にあるグラビアの高い壁

――韓国では、グラビア文化は今後広がると思いますか?

 少しずつ広がってきてはいますが、メインカルチャーになるのは長い時間がかかるかなと思います。韓国ではサブカルチャー自体がまだまだアンダーグラウンドな存在なんです。

 私は韓国の人がグラビアとアダルトをきちんと区別できるようになってほしいと思っています。今は混同されていて、友達に「このグラビアアイドルが好きなんだ」と公に言うのは難しいんです。なぜなら、多くの人が 「グラビア=アダルト」だと思い込んでいるから。

 だからこそ、グラビアが単なるセクシーな写真ではなく、文化や表現の一つであることをもっと多くの人に理解してほしい。今の韓国の問題はグラビアが誤解されがちであることですし、そのイメージを変えていくことが大切だと思います。そして堂々と「私は彼女のファンです。かわいくて、ポジティブなエネルギーを持っているから好き」と普通に話せるようになればいいなと思います。

――ウンジさんご自身の今後の目標はありますか。

 YouTubeであったり、グラビア以外のことも今はやっていますし、少しずつグラビア以外のイメージにもシフトしていくのに今はちょうどいいタイミングかなと思っています。ただグラビアの要素も残したいんです。なので、あまりセクシーになりすぎず、バランスを大切にしながら表現していきたいです。

――日本での活動について、今後はこうしていきたいということはありますか。

 日本ではグラビアをやるのが大好きなので、これからも続けていきたいです。でも、それだけじゃなくて、ファッションやビューティーの仕事であったり、自分の可能性をもっと広げたいと思っています。妹がお菓子の「かむかむレモン」が大好きなんですよ。日本にきたら毎回買うんですけど、「かむかむレモン」のアンバサダーになれたら最高ですね。

徳重龍徳(とくしげ・たつのり)
ライター。グラビア評論家。ウェブメディアウォッチャー。大学卒業後、東京スポーツ新聞社に入社。記者として年間100日以上グラビアアイドルを取材。2016年にウェブメディアに移籍し、著名人のインタビューを担当した。その後、テレビ局のオウンドメディア編集長を経て、現在はフリーライターとして雑誌、ウェブで記事を執筆している。著書に日本初のグラビアガイドブック「一度は見たい! アイドル&グラビア名作写真集ガイド」(玄光社)。noteでマガジンを連載中 X:@tatsunoritoku

デイリー新潮編集部

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