「助けてください」…懇願する被害者の首を、くわえタバコでロープで絞め…「名古屋アベック殺人」死刑を回避した少年少女ら6名の“その後”
それじゃ殺ろうか
一方、目隠しをされていたB子さんは異変に気がついて、「お兄さん(=A男さん)、どこへ行ってるんですか。やめて下さい」と哀願する。しかし少女2人は彼女の口にガムテープを何枚も貼りつけた。B子さんが絞殺されたのは25日の午前3時ごろ。場所は三重県大山田村の山中。中原も加わり、メンバーは佐竹を除いた5人となった。男たちは2人の死体を埋める穴を1時間がかりで掘る。
〈横寺はB子に「最後にしてほしいことがあるか」と聞いたところ、B子は「お兄さんの顔が見たい。お兄さんと一緒に埋めて」と言った。中原、藤原、犬丸が車両に戻ると、B子は目隠しをされたままほほに涙を流していた。犬丸はB子に握り飯と缶ジュースを渡し、食べるように言ったが、「これを私と一緒に埋めて。殺されるんでしょ。お兄ちゃんと一緒に天国で食べますから。お兄ちゃんが死んじゃってるのに、私だけ生きていてもしようがない。死ぬ覚悟は出来ている」などと言った。B子は更に、「最後にお兄ちゃんの顔を見せてください」と言ったところ、藤原は「顔を見せてやるで安心しや」と申し向け、犬丸に「見せてやれ」と指示した。犬丸はB子の目隠しを外し、懐中電灯でA男の死体を照らした。B子は声を押し殺し涙を流しながらA男の死体を見ており、その両手を縛ってあったロープを解いた。そして両手を合わせて握っているA男の両手を離そうとしたが、硬直していて出来なかった〉
〈藤原は「それじゃ殺ろうか」などと言った。B子は「こんなことしても、やがて警察に逮捕される」と言った。藤原ら男3人はB子を先程掘った穴の近くに連行した。B子は尻を地面につけ、両膝を立て、これを両手で抱えて座った。B子は「やるなら早くしてください。一気に殺してください」と言った。中原が照らす懐中電灯の光の中で、藤原は左側に立ち、犬丸は右側に立って、その首にロープを2回巻き付けた。藤原の「引っ張れ」と言う言葉を合図に、ロープの両端をそれぞれ力一杯引っ張った〉
中原はタバコを吸いながら、にやにやしてその様子を見ていたとされる。
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