BEGINが生んだ“世界で最も簡単な弾き語りができる楽器”や新音楽ジャンル『マルシャ ショーラ』とは? 明石家さんまの“無茶ぶり”も懐古

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ギターと三味線の“いいとこ取り”、弾き語り向けの楽器『一五一会』開発秘話

 BEGINは’03年、ギターの音色を三線の手軽さで出すことができ、指1本でコードを押さえることができるという楽器『一五一会』の開発に携わり、1年の間に3枚のアルバム『ビギンの一五一会』(セルフカバー)、『ビギンの一五一会 58ドライブ』(邦楽カバー)、『ビギンの一五一会 ドライブインシアター』(洋楽カバー)を相次いで発表している。そもそも、この楽器はどういう経緯で生まれたのだろうか。

比嘉「もちろん、ギターも三線も素晴らしいんですが、もっと簡単に、ギターで島唄を弾いても、三線でビートルズを弾いても違和感のない楽器を作れないかと思っていて。それで、岐阜にあるヤイリギターさんと一緒に、“世界で最も簡単に弾き語りができる楽器”を作りました。そして、その歌と演奏をみんなに手取り足取り教えるわけにもいかないし(笑)、アルバムを出すことにしました」

 CDアルバム自体は「涙そうそう」や「恋しくて」、「島人ぬ宝」など代表曲の多いセルフカバー盤がオリコン最高7位、累計売上30万枚以上と圧倒的に売れたが、Spotifyランキングのほうは、第15位「お嫁においで」、第46位「およげ!たいやきくん」、第48位「星影のワルツ」、第50位「椰子の実」と、邦楽カバー集から多く聴かれている(セルフカバーで最も人気の「島人ぬ宝 一五一会バージョン」でも再生回数は2万回ほど)。この選曲の幅の広さも、いかにもBEGINらしい。

上地「邦楽カバーの『58ドライブ』からたくさん聴かれているのは面白いですね~!」

比嘉「僕は、音楽をフラットに聴く才能だけは人一倍あって、洋楽、邦楽、童謡、ジャズなんかも同じように聴けるんです。また、海外公演に行って、観客のみなさんにリクエスト曲をお尋ねすると、『赤とんぼ』などの唱歌や、『星影のワルツ』『上を向いて歩こう』といった昭和の流行歌が今でも多いんです。決して色あせることなく、日本を元気にしてくれる作品たちなんだと思いますね」

 この一五一会は、石川ひとみや岩崎宏美もコンサートで弾き語りを披露するなど、楽器初心者にも人気となっている。

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