天皇陛下65歳 新歓コンパで池落ち 愛称は「でんでん」…ご学友たちが明かしていた“自然体”なお姿
2月23日、天皇陛下が65歳のお誕生日を迎えられた。今年でご即位から7年目を迎えられている。
振り返ってみると、陛下の65年は決して平坦な道のりではなかった。
ご結婚されて以後、ご夫妻はなかなかお子様に恵まれず、流産もご経験。2001年には愛子さまがご誕生されたが、2004年から雅子さまは「適応障害」で治療を必要とされるようになり、世間の非難を浴びられることも。その際、陛下がいわゆる「人格否定発言」によって大きな論議を巻き起こしたのは今なお記憶に新しい。学習院初等科在学時、愛子さまが一時、ご登校困難になられたこともあった。
しかし、月日が流れ、雅子さまは徐々に回復の兆しを見せられている。愛子さまも昨春、学習院大学をご卒業、日本赤十字社に就職なされた。コロナ禍も明けて、「令和流」の天皇のあり方も定着しつつあるように見える。ここ数年、小室眞子さんの結婚に関わるトラブルなどが報じられることの多い秋篠宮家とは対照的だ。
さまざまな困難を乗り越えられたのは、常に自然体で、周囲への感謝を忘れない――と評される、陛下のお人柄ゆえであろう。そうした陛下の“素顔”を知るのが、打算なき青春時代を共にした学生の頃のご友人、すなわち「ご学友」である。
「週刊新潮」では2019年5月のご即位直前、5人の同窓生に陛下の素顔を取材している。彼らが語った陛下の知られざるお姿とは。以下、当時の記事を振り返り、令和の皇室の行方を考えてみよう。
【前後編の前編】
(「週刊新潮」2019年5月2・9日号記事の再配信です。即位前の記事に基づくため、記事中の敬称は平成のものです。文中の「皇太子殿下」は現・天皇陛下、「雅子妃殿下」は現・皇后陛下を差し、同じく文中の「今上陛下」は現・上皇陛下、「皇后陛下」は現・上皇后陛下のことを差します)
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東京・目白の学習院大学の学生食堂。かつてその前には小さな池があったという。
「今思い出してもすごく濁って汚い池でしたね」
と話すのは竹内尚子さん。皇太子殿下の音楽部での2年後輩に当たる。
「音楽部では、入部すると男子学生はビールを一気飲みして一人一人好きな女の子の名前を叫ぶ。そして先輩に池に突き落とされるという『ビールコンパ』があるんです。先輩から聞いた話では、殿下も1年生の時にこれに当たった。さすがになさらないだろうと思っていたら、ご本人は何と“やる”とおっしゃったそうです。先輩も殿下を池に落としてよいものか迷って、傍にいた侍従の方とアイコンタクトした。そうしたら“どうぞどうぞ”と言うものですから思いっきり突き飛ばした、と。気を遣ったのか、殿下が好きな人の名を叫ぶ前に落としてしまったそうですけどね」
それから40年の時を経てこの5月1日、殿下は天皇に即位された。
常に周囲に気を配り、大切にされる実直さ。公務ひとつひとつに丁寧に取り組まれる誠実さ。そしてご家族に向けられる優しさ……。殿下と言えばこうした像が思い浮かぶが、これらはあくまで公に見えるお姿だ。
今上陛下が若き頃、その青春模様を描いた小説『孤獨(こどく)の人』が出た。著したのは陛下のご学友の作家・藤島泰輔氏。これがベストセラーとなったのは、やはり親友しか知らない生のお姿が見えたゆえだろう。御簾の中の帝を知る数少ない存在が「ご学友」。
5人の同窓生に殿下の素顔を聞いた。
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