「だよね~!」で日本を席巻した「EAST END×YURI」結成秘話…「GAKU-MC」が明かす最大の転機は「男性客でいっぱいのYURIのソロライブにゲスト出演したこと」

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「だよね~!」の名フレーズで日本にヒップホップブームを巻き起こしたEAST END×YURIや、桜井和寿と結成したウカスカジーでの活動も印象的なラッパーのGAKU-MCが、昨年ソロデビュー25周年を迎えた。アルバムのリリースやライブ活動をこなした2024年に続き、今年も2月23日にランニング、サッカー、ライブを合わせた初のイベント「TRI GAKU LON(トライガクロン)」を開催するなど、勢力的な活動を続けている。現在もさまざまなシーンで活躍するGAKU-MCに、今から30年ほど前、ミリオンヒット「DA.YO.NE」を世に送り出した当時のエピソードなどを振り返ってもらった(全2回のうち第1回)

これまでの軌跡が感じられる作品

 その存在を多くの人に知られることになったのは、東京パフォーマンスドール(当時)の市井由理らとEAST END×YURIを結成した1994年に遡る。この年の8月に発売された「DA.YO.NE」はミリオンヒットを記録。翌年の2月20日のオリコンチャートでは、「DA.YO.NE」(7位)と新曲の「MAICCA~まいっか~」(3位)の2曲をランクインさせるなど、時代のトップランナーと呼べる活躍を見せていた。

 それから時が流れ、昨年ソロデビュー25周年の節目を迎えたGAKU-MCは、10月に4年ぶりのソロアルバム「Master of Ceremonies」を発表。

「我々の業界はコロナ禍の時期に『不要不急』と言われてしまい、ライブが出来ない中で、自問自答を繰り返す日々の思いを削り出しながらレコーディングを進めていった」という本作では、「デビュー前から知る良き友人であり、ライバルでもある」というRHYMESTERや、岩崎慧(セカイイチ)など「自分にできないことをきちんと積み上げてきた方々」とのコラボレーションも実現するなど、「ヒップホップをライフミュージックに位置付け、『音楽で皆さんの生活を豊かに出来たら』という思いでこれまで活動してきた」というGAKU-MCのこれまでの軌跡が感じられる作品に仕上げられている。

きっかけは映画「フラッシュダンス」

 GAKU-MCが「ライフミュージックそのもの」と話すヒップホップと出会ったのは中学生の頃、アメリカの青春映画「フラッシュダンス」(1983年)の鑑賞がきっかけだったという。

「それまで必死にサッカーに打ち込む人生を歩んできたんですけど、残念ながら僕には素敵なレギュラーの椅子が用意されていなくて、結局サッカー部を途中で辞めることにしたんです。これは当時の僕にとっては大きな挫折でしたし、サッカーを離れたことで疎遠になってしまった知人も少なくありませんでしたが、今となってはその時に感じた辛さや寂しさが、より一層ヒップホップに対する思いの強さを加速させていったように感じているんです」

 高校時代にはビースティ・ボーイズ、LL・クール・J、ランDMCといった洋楽のコピーから音楽活動を始めたGAKU-MCは、1990年に「高校の後ろの席に座るクラスメートだった」というYOGGY、大学時代に出会ったROCK-TeeとともにEAST ENDを結成し、1992年にはメジャーデビューを果たした。

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