中川郁子氏は不出馬意向 “王国”の後継者は一体誰に? 「商社勤務の長男と、フジテレビ勤務の長女がいますが…」

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 平成21年に急死した中川昭一元財務相の妻で、昨年の衆院選で落選した中川郁子氏が次期衆院選への不出馬の意向を固めた。「北海のヒグマ」と恐れられた中川一郎元農水相をルーツとする“中川王国”は、北の大地から消えてしまうのか。

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唯我独尊的な性格

 自民党関係者が解説する。

「郁子氏が地盤とする衆院北海道11区は、帯広市など十勝支庁管内からなる。一郎氏が初当選した昭和38年当時は中選挙区制で、ほかに釧路市、網走市、根室市などを含んでいました。面積は四国全体の1.5倍に相当し、“日本一広い選挙区”と呼ばれたものです」

 小選挙区制の導入で“王国”の規模は縮小されたが、

「中川家にとって核となる帯広市は残りました。それが、平成24年の選挙で郁子さんが後を継いで以降、地元はギクシャクしてきた。主な理由は彼女の唯我独尊的な性格にあるんです」

離反を招いた“路チュー不倫”

 地元政界関係者が、郁子氏が不出馬を決断した経緯をため息交じりに振り返る。

「落選が決まった昨年10月27日の夜、郁子さんは事務所に数人の道議を集めて“次は出ません。次の支部長を選任して下さい”と明言した。後任選びには支部総務会を開く必要があるのですが、あの日以来郁子さんは“議員会館の片付けがある”“頭が痛い”と一向に地元に帰って来なかった」

 やむなく自民党北海道第11選挙区支部は、独自に12月上旬に総務会を開くことを決定。日時を郁子氏にメールや文書で通知したという。

「その数日後、郁子さんが支部に現れて“次の選挙も出たい”“総務会を延期してほしい”と言う。それを受けて開催は1月に変更されたのですが、さらに後日、彼女は“もう一度延期を”と。勝手過ぎる言い分に、支部内では“どうせ負けるから、次もやらせて諦めさせればいい”との怒りの声も出ました」

 そして今月6日、ようやく総務会が開催された。

「郁子さんはあいさつの後“私がいたら話しにくいだろうから”と退席。残った1市18町村の支部幹部たちは“郁子氏を続投させるか、公募で新しい支部長を選ぶか”という結論を16日までに出すことになりました」

 この日、公募を主張したのは帯広を含む大半の幹部。主な理由は、本誌(「週刊新潮」)が平成27年に報じた郁子氏の門博文元衆院議員との“路チュー不倫”をきっかけに、地元後援会や市町村議らの離反が相次いだことにある。

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