14億円の“今永資金”も追い風? DeNAがバウアー復帰に漕ぎつけた背景
横浜DeNAベイスターズは昨年、レギュラーシーズン3位からクライマックスシリーズ(CS)、日本シリーズを勝ち上がり、26年ぶりの日本一に輝いた。だが、1998年以来のリーグ優勝は宿題として残されたままだ。そこに、トレバー・バウアー投手の2年ぶり復帰が決定。「27年ぶりの優勝の可能性が高まった」と俄然意気が上がっている。
【写真を見る】16球団実現なら「プロ野球」本拠地候補となるスタジアムとは
これでライデル、甲斐、マー君を補強した巨人にも「引けを取らない」
バウアーの復帰は1月27日に横浜市内で行われたファン交流イベントで、サプライズ発表された。本人がファン向けのメッセージで「沢村賞とサイ・ヤング賞を取ることは、本当に意味があること。それができたら野球人生の中で最高の栄誉だと思うし、今年それを成し遂げたいと思っている」と意欲を示した。バウアーはレッズ時代の2020年に、ナ・リーグのサイ・ヤング賞を受賞している。日本で投手にとって最高の栄誉とされる沢村賞を獲得すれば、サイ・ヤング賞と合わせて史上初の“両獲り”となるのだ。
バウアーは2年前の2023年3月14日、最初のDeNA入りが発表され、2軍での調整を経て、5月3日の広島戦(横浜スタジアム)で1軍デビューを飾った。8月30日の阪神戦で右足を痛め、不本意ながらシーズンを終えるまで、正味4か月で19試合10勝4敗、防御率2・76の好成績をマーク。しかも中6日が普通の日本球界の先発ローテーションにあって、中4日も辞さない奮闘ぶりだった。
「シーズン途中から1軍に合流し、秋を迎える前に離脱しながら、それでも2桁勝利を挙げたバウアーが、今年開幕からフルに働いたら、いったい何勝できるのか。期待感しかありません。今年は昨年リーグ優勝を果たした巨人が昨年のセーブ王のライデル・マルティネス投手(前中日)、日本を代表する捕手の甲斐拓也(前ソフトバンク)、さらに復活を期す田中将大投手(前楽天)らを獲得。DeNAは短期決戦ならともかく、長丁場のレギュラーシーズンでは今年も苦戦が予想されていましたが、バウアー獲得で一気に雰囲気が変わりました。これで戦力的に巨人にも引けを取らない」(チーム事情に詳しい民放テレビ局関係者)
次ページ:女性に対する暴行疑惑でサイ・ヤング賞投手の日本球界入りが実現
[1/2ページ]