令和のバンドマンはアイドル化している? “オジドル”松永天馬が説く「絶対にやっちゃダメなこと」
バンドマンもどんどんアイドルになっていく
アイドルと聞けばポップカルチャーとの連想をしてしまうが、バンドもまた、アイドル的な要素もあると松永は唱える。
「アイドルという言葉に抵抗を覚えるバンドマンもいると思うけれど、元々バンドマンであっても、アイドル的な要素はあるんですよ。ビートルズもそうですし、日本だとY.M.O.もアイドル的な人気があった。アーティスティックな人たちも、アイドル的な側面を持っている。そこから熱烈なファンが生まれる。だからこそアイドルを馬鹿にするようなバンドマン界隈は、“君たちだってそういう面があるのを認めろよ”って思ってしまうんですよね 」
で触れたチェキと共に、アイドルグッズとして近年、勢いがあるのがアクスタ(アクリルスタンド)だ。
「アーバンギャルドのアクスタも結構早くて、2012年から作っています。知り合いのデザイナーが『次はこれが来ますよ』と。日本特有のお人形文化と相性が良いですよね。アクスタを置いてごはんと一緒に撮影してSNSにアップする。これはぬいぐるみを持ち歩く文化と同じ感覚ですね」
変わりゆく音楽業界の中で、これまでどおり楽曲リリースやライブだけで活動していけるのはほんの一握りのアーティストだけかもしれない。アイドルライブでは定番となった特典会を松永も行っているが、あくまでメインはライブだと語る。
「バンドでもソロでも写真撮影、サイン会のなど特典会を行うことはありますが、ライブと特典会の優先順位が逆転するのは絶対にあってはならないと思っています。我々の本分はライヴパフォーマンス。アイドルなどでライブ時間15分、特典会が2時間のように特典会がメインになっているグループもありますが、僕らは良い曲を作ってライブをすることが仕事。特典会はあくまでおまけというスタンスです。だから特典会は、こう言って良ければ”あまり頑張らない”ようにしています」
バンドマンでありつつオジドルでもある松永に、今後の抱負を聞いてみた。
「アーバンギャルドとしては、結成17周年記念公演として野外音楽堂でライブをします。あと僕自身は17年間アーティスト活動を行ってきて、毎年1枚はアルバムをリリースしており、今年はソロアルバムを出す年にしたい。ちょうど昭和100年なので、時代も変わっていきそうですしね」
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記事前半では、自身が「オジドル」になった経緯などについて語ってくれた。
【INFO】
■17周年記念公演・アーバンギャルドの昭和百年“野音戦争”
2月22日(土) 日比谷野音(日比谷公園大音楽堂)
開場15:45 開演16:30
■アーバンギャルドTOUR2025『昭和百年』
・3月15日(土) 心斎橋VARON
開場18:00開演18:30
・3月16日(日)名古屋UPSET
開場17:30開演18:00
・3月29日(土) 東京神田明神ホール(全座席)
開場17:00開演17:45
■アーバンギャルド「昭和百年少女」 松永天馬「バニーガールアーミー feat.キングサリ」のMVをYouTubeにて公開中