選択的夫婦別姓に反対するのは「高齢者のウケが悪いから」ではないのか 「慎重な議論」というマジックワードで本音をごまかす政治家たち(古市憲寿)

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「そのうちご飯でも行きましょう」「ぜひぜひ」。日本中で交わされる会話だと思うが、期限を決めない約束は実現することはほぼない。いわゆる社交辞令だ。

 似たような意味で政治家が使う言葉がある。「慎重な議論」だ。国民民主党幹事長の榛葉賀津也さんが「産経新聞」の取材で、選択的夫婦別姓の是非を問われ、その言葉を使っていた。榛葉さんといえば、前回の総選挙で株を上げた一人。本気で玉木雄一郎さんを推す街頭演説の動画は、多くの人に視聴された。

 僕も榛葉さんを熱のある人だと思っていたから、「慎重な議論」という言葉に驚いた。...

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