「本気で石破さんを引きずりおろすつもりだ」 大物議員たちが“ポスト石破”を狙って動き始めた理由とは

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 トランプ米大統領との首脳会談を終えた石破茂首相は笑顔で帰国。が、自民党内では“ポスト石破”に向けた動きが加速している。

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“勉強会”の開催が流行

「派閥の領袖クラスや大物議員の間で“勉強会”の開催がはやっているんです」

 と苦笑いするのは政治部デスク。今年度予算が成立後の4月には“石破おろし”が本格化する見込みで、

「最初に犬笛を吹いたのは“反石破”の筆頭格である麻生太郎党最高顧問でした。先月22日、派閥横断型『麻生塾』の初会合を都内の日本料理店で開催すると、麻生派に加え、旧安倍派や旧二階派に所属していた中堅・若手が出席。次期総裁選に向けた仲間集めです」

 これに麻生氏の盟友・茂木敏充前幹事長が呼応した。

「1週間後の29日、茂木氏が国会内でトランプ政権への対応などを議論する勉強会を開きました。旧安倍派の萩生田光一元政調会長ら、およそ60人の国会議員が参加。こちらも反石破勢力の結集を図っています」

保守系議員の動きも本格化

 自民党関係者が引き取る。

「保守系議員らも、本気で石破さんを引きずりおろすつもりだ。先月30日、小林鷹之元経済安全保障相は、主宰する勉強会で“(戦後80年談話を)出す必要はまったくない。(中韓に謝罪を続けないとした安倍晋三元首相の)70年談話がすべてだ”と明言。リベラル色の濃い石破首相が、談話を検討していることに懸念を表明してみせました」

 後輩に負けじと“日本版鉄の女”も続いた。

「わずか5日後、高市早苗前経済安全保障相は今月4、5日の2日にわたり、仲間の議員らと相次いで会合を持った。狙いは、改めて選択的夫婦別姓制度への反対を訴えることでしたね」

 小林氏はかねて麻生氏と気脈を通じてきた。他方、高市氏は前回の総裁選における決選投票の際、麻生氏の支持を受けた間柄だ。

「保守政治家を標榜しながら女系天皇にも理解を示す石破氏を、強くけん制する意図でしょう。同時に、岩盤保守層に自身の主張が正しいとのアピールもできる」

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