楽天・辰己涼介の「二刀流」に可能性? 「“鶴の一声”で選手の起用法が変わることも珍しくない」

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「マジで投げたい」

 辰己涼介外野手(28)は、田中将大なき楽天イーグルスで、いま最もスター性のある選手だろう。

 4年連続でゴールデングラブ賞を受賞。昨季は最多安打のタイトルを獲得し、刺殺数397で日本記録を更新。プレミア12にも出場し、存在感を示した。

 奇人ぶりも話題だ。昨秋行われたNPBの表彰式ではコスプレ姿で登場。ゴールデングラブ賞の表彰式も、全身金ずくめの出で立ちで出席者の度肝を抜いた。

 そんな辰己は、先月24日、12球団全選手の中で最後に契約を更改した。

「金銭面のみならず、本人がポスティングを希望し、交渉が長引いたらしい。扱いにくい選手になりました」

 と、スポーツ紙記者が語る。契約後の会見で辰己は、

「1カ月、みっちり投げ込んだ。マジで投げたい。冗談ではなく“二刀流させてもらいたい”と三木(肇)監督に話したい」

 と、耳目をひく挑戦をぶち上げたが、記者いわく、

「お調子者キャラなので、誰も本気に思っていませんでした。三木監督も『100%野手でやってもらう』と否定したんですが……」

“見送り”のはずが

 しかし、三木谷浩史オーナーがキャンプ視察に訪れた今月7日、風向きが変わった。オーナーや石井一久GMが見守る中、辰己が初めてブルペンに立ったのだ。

 投げたのはたった7球だが、1球は152キロを計測。周囲がどっと沸き、辰己もガッツポーズで応じた。

 にもかかわらず、石井GMは記者団に、

「不合格。二刀流契約は当面見送り」

 と、あっさりダメ出し。

「辰己は野手の主軸。余計なことしてけがされたらたまらない、というのが現場の本音です」(先の記者)

 ところが、その晩、三木谷オーナーがSNSで、

〈彼のチャレンジ精神は素晴らしい〉

 なんて、辰己を持ち上げたものだから、さあ大変。

「楽天では、オーナーの“鶴の一声”で選手の起用法が変わることが珍しくない。辰己も、オープン戦など近日中に登板するのでは。とにかく、本人にもオーナーにも早く諦めてもらわないと……」(同)

週刊新潮 2025年2月20日号掲載

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