市川実日子「ホットスポット」大好評で強まる「バイプレイヤー」→「主役」の流れ 業界が注目する“次の抜擢候補”とは
冬ドラマも折り返し地点。TVerの再生数で見ると、現時点のトップは日曜劇場「御上先生」(TBS)、2位につけているのが日曜ドラマ「ホットスポット」(日本テレビ)だ。ちなみに、有料配信のHuluとNetflixでは「ホットスポット」が1位。この強さはどこから来るのか。
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「ホットスポット」の脚本はお笑いタレントのバカリズムで、2023年1月期に同枠で放送され評判になった「ブラッシュアップライフ」のスタッフが再結集して作られている。民放プロデューサーは言う。
「バカリさんの脚本はもちろん、主役のキャスティングがいい。前作『ブラッシュアップライフ』の主演は安藤サクラ(38)で、彼女は18年前期のNHKの朝ドラ『まんぷく』でヒロインを演じているものの民放では脇役のイメージが強く、GP(ゴールデン・プライム)帯の連ドラは初主演でした。『ホットスポット』の主演は市川実日子(46)で、彼女も脇役としてのキャリアが長く、同じく本作が民放連ドラ初主演となりました。キャスティングはバカリさんの希望だったそうです。実力がありつつも民放連ドラ初主演という新鮮味がある役者を使うところが上手いですね。女性のバイプレイヤーが主役を張る時代が来たのだと思います」
名脇役たちが主演した連ドラ「バイプレイヤーズ」シリーズ(テレビ東京)がスタートしたのは17年だった。主演は遠藤憲一、大杉漣、田口トモロヲ、寺島進、松重豊、光石研の6人。続編の撮影中に急逝した大杉氏を除く5人は、その後、いずれも主役を張る俳優になった。テレ東は「次は女性版を!」と考えたかもしれない。
平岩紙、最強
「テレ東は2021年4月期、江口のりこ(44)を主役に抜擢した深夜ドラマ『ソロ活女子のススメ』をスタート。彼女にとっては連ドラ初主演で、同年10月期には『SUPER RICH』(フジテレビ)でGP帯の連ドラにも初主演しました。しかし、その後、江口はテレ東以外で主役を務めていません。もちろんテレビ局としては、主演が張れる俳優だけでなく息の長いバイプレイヤーがいてくれないと困るのですが」
あえて今、「女性版バイプレイヤーズ」を選ぶとどうなるだろう。
「少し前なら筆頭格は吉田羊(年齢非公表)と小池栄子(44)だったでしょうね。今は2人とも主演と脇役を上手く使い分けています。現在のバイプレイヤーとなると、まず名前が挙がるのが平岩紙(45)でしょう。松尾スズキ主宰の劇団・大人計画に所属する俳優で、舞台はもちろんドラマにも数多く出演しています。朝ドラ『虎に翼』ではヒロイン・虎子の同級生で主婦の梅子を演じていました。月9『監察医 朝顔』(フジ)ではヒロインの同僚で“かかあ天下”の法歯学者を演じていました。今回の『ホットスポット』にも出演しており、ヒロインの幼なじみを演じています。脇役ばかりですが、クセのない自然な演技が売りなので、なんでも演じられる。“平岩紙、最強”という声もあるほどです。いずれ彼女が主演の連ドラもできると思います」
続いて“貞子”を演じた2人だ。
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