「肌をみずみずしく保つビタミンが豊富」「食物繊維はゴボウの4倍」 最強のアンチエイジング食材・あずきの超健康効果

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“小”だからといって、“大”よりも劣るとは限らない。良質なタンパク源として重宝されてきた大豆。一方、小豆にも、体のさびを防いだり、ダイエットや美肌に有効な成分が多く含まれているのだ。以下は「最強のアンチエイジング食材」である小豆食のススメ。【加藤 淳/名寄市立大学前副学長】

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 ユネスコの無形文化遺産に登録されてから10年超が経過し、ヘルシーな和食の人気が世界中で定着した感があります。その和食を支える代表的な食材として、大豆を思い浮かべる人が多いかもしれません。

 みそ、醤油、豆腐。確かに、大豆は和食に欠かせない食材です。一方で、赤飯やお汁粉に使われ、やはり和食を支えている小豆は、同じ豆でありながら大豆と比べるとどこか“マイナー”な印象が否めません。

 この状況を、私はとても残念であり、もったいないと感じています。なぜなら、小豆は大豆に勝るとも劣らない健康効果を持つ「スーパーフード」だからです。

 例えば、老化の要因である活性酸素を取り除く働きがあるポリフェノールを豊富に含んでいるものとしては、赤ワインが広く知られていると思います。しかし、一般的な赤ワイン100グラム中に含まれているポリフェノールが230ミリグラム前後であるのに対し、国内生産量の90%超を占める北海道産の小豆100グラムには、赤ワインの1.5~2倍のポリフェノールが含まれています。

 つまり、小豆は最強のアンチエイジング食材であり、人生100年時代のいまこそ、小豆をたくさん食べない手はないといえるのです。

「小豆は甘くない」

〈こう説くのは、昨年3月まで北海道・名寄市立大学の保健福祉学部栄養学科教授兼副学長を務めていた加藤淳氏だ。約30年にわたって小豆を研究・調査してきた加藤氏は“小豆博士”として知られる斯界の第一人者である。

 小豆といえばあんこ、すなわち甘いもの。和食にとって重要な食材であることは分かっていても、しょせん食べるのはほとんど和菓子として――。そんなふに小豆を“なめて”捉えている人もいるだろうが、後述するように小豆のポテンシャルはすさまじく、しかも驚くべきことに、「小豆は甘くない」のだという。〉

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