女性アナ“退社人数”から読み解く「民放」各局の企業風土 働きやすい“ホワイト職場”は意外にも

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テレ朝と日テレ

 前出の3局に比べ、女性アナの接待のうわさが聞こえてこないのが、日本テレビとテレビ朝日だ。

「フジは産経新聞、TBSは毎日新聞、テレ東は日経新聞とグループ会社ですが、各新聞社がテレビ各局にそこまで影響力はありません。それに比べ、日テレの親会社は読売新聞、テレ朝の親会社は朝日新聞ということもあって、他局に比べてアナウンス部のコンプライアンス遵守の意識が高く、さらに、3局に比べてアナウンス部で女性の上司が多いので、部下をしっかり守ってくれると言われています」(同)

 日テレは00年以降で18人が退社している。その中には、西尾由佳理(47)、お笑いタレントの有吉弘行(50)の妻で芸能界を引退した夏目三久さん(40)らエース級に加え、3月いっぱいでの解散を発表したKAT-TUNの中丸雄一(41)の妻・笹崎里菜(32)らがいる。

「笹崎アナは、過去のホステスバイトを申告したところ、内定を取り消されました。それを不服として裁判を起こし、東京地裁からの和解勧告を経て入社しました。笹崎アナへの当時の対応の是非はともかく、採用に際して細かくチェックされているせいか、日テレの女性アナは入社後も優等生的なイメージがあります。最古参の民放であるだけに、アナウンサー教育も厳しく、新人アナには1人1人教育係の先輩が付いて、アナウンス技術のみならず、アナウンサーとしての振るまい方、私生活で気をつけることなどを徹底的にたたき込むそうです。先ごろ行われた調査でも、女性アナウンサー25人に直接聞き取りを実施し、不適切な会食はなかったと発表しています」(先の放送担当記者)

 最後のテレ朝だが、実は退社人数が11人と、他局に比べて極端に少ない。前田有紀(44)、大木優紀(44)、竹内由恵(39)の他、退社後にライバル局TBS系の看板ニュース番組「NEWS23」のメインキャスターに就任した小川彩佳(39)、関西テレビ・フジテレビ系列の土曜朝情報バラエティー番組「土曜はナニする!?」でMCを務めている宇賀なつみ(38)らが退社している。

「もともと知名度をあげたくて上昇志向のある女性アナは辞める傾向がありましたが今は違うようです。というのも、同局の現役アナでは初めて役員待遇のエグゼクティブアナウンサーへ昇進した大下容子アナ(54)を目標にする女性アナが多いのです。バラエティーで人気になり、フリー転身がささやかれた弘中綾香アナ(33)も結婚してママになりましたが、大下アナの路線を目指すのではないでしょうか」(古参のテレ朝局員)

 ひと昔前には、元人気力士や五輪メダリストとの不倫を報じられた女性アナもおり、下平さやかアナは、中居氏との交際も報じられたが、

「下平さんは巨人の長野選手と結婚しましたが、確かに一時期、フジの局アナ以上に芸能人とのスキャンダルをすっぱ抜かれた時期がありました。それを見かねた当時の上層部が厳しく現場に勧告。さらに現在、会長職に君臨する早河洋氏(81)が09年に社長に就任した後は、女性アナのスキャンダルは許されないような空気が出来上がりました」(同前) 

 1月27日に行われた、約10時間半にわたるフジの会見で、今回の問題が起こった背景について、フジ側から「これまで醸成された企業風土」という回答が複数回あった。女性アナウンサーの職場環境の“ホワイト度”にも、社風の影響は小さくなさそうだ。

デイリー新潮編集部

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