「転職希望者1000万人」の時代に驚きの新サービス 「社内版ビズリーチ」とは一体何なのか

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「ビズリーチ!」。女優の吉谷彩子(33)が人さし指を立てて得意気に言うCMでおなじみの転職サイト運営会社・ビズリーチが新しいサービスを始める。その名も「社内版ビズリーチ」。聞けば、社員の早期退職を防ぐためのサービスだという。

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「転職したいサラリーマン」だらけの日本

 社員を採ってもすぐ辞められてしまった経験は、どの企業にもあるはずだ。四半期ごとに実施される総務省の調査では、転職希望者がすでに1000万人を突破している。また、コンサルティング会社のPwCによると、「今の仕事に満足していますか?」という質問に対し、日本はOECD加盟国(25カ国)中、下から2番目に満足度が低い。「転職したいサラリーマン」だらけの国なのだ。

 では、ビズリーチが何をしてくれるのかというと、AIを活用して社員の経験や成果を記した職務経歴書を作成、他方で社内の各部署が求める人材や能力も自動で文書化する。人事部はこれを参考にして、社員が納得できる配置や異動を実行。ミスマッチによる離職を防ぐというわけである。

 働き方評論家の常見陽平氏(千葉商科大学准教授)が解説する。

「社内版ビズリーチが注目されるのには、それなりの理由があります。まず、多くの企業が社員の能力の“測定”をできていないという現実がある。また、最近増えてきたジョブ型採用(専門職採用)を導入するためには、スキルの可視化が必要です。社員の扱いを間違えれば、すぐ他社に引き抜かれたり、簡単に転職されたりする時代。職場のトップは、新たな緊張を強いられているわけです」

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