伝説のグループ「CoCo」はなぜ、「解散」という形を選んだのか「大充実のアイドル人生」

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宮前真樹インタビュー第5回

 アイドルグループ「CoCo」のメンバーとして活躍した宮前真樹(52)。1989年にデビューすると、瞬く間に人気グループとなるが、1994年に解散する。メンバーを入れ替えたりするのではなく、なぜ「解散」という形を選んだのか。「CoCo」へのこだわりや、解散後の活動について振り返ってもらった。(全6回の第5回)

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 私たちが「CoCo」として、デビューしたのは1989年です。解散したのが94年ですが、その翌年に安室奈美恵ちゃんの「TRY ME ~私を信じて~」が大爆発するんです。それで一気に、音楽界は小室サウンドが主流になっていきました。その後、97年に「モーニング娘。」が出てきます。

 私たちも「平成のアイドル」ではあるんですが、代表的なアイドルは誰か、となると「モーニング娘。」の名前があがることがほとんどだと思います。ですから、私たちは「昭和のアイドル」にも入れない、「平成のアイドル」にも入れない「冬の時代のアイドル」と言われたりします。

 ちょうど、私たちが活動していたころ(1989~94年)は、アイドルに対する需要が変わってきた時期でもありました。歌番組が減り、雑誌も少なくなり、バラエティ番組が全盛となってきていました。

 あとは、セクシーアイドルブームがきていて、お姉さんたちがグループで歌を歌ったりしていたんです。「C.C.ガールズ」「ギリギリガールズ」「T-BACKS」が次々にデビューして、グラビアも盛り上がっていました。

 ソロアイドルも出てきたんですが、女優さんが歌う形でした。宮沢りえちゃん、観月ありさちゃん、牧瀬里穂ちゃんの「3M」の時代です。そういうアイドルが支持されて、歌番組に出ていました。アイドルグループはCDが売れていても、ちょっとダサいという見られ方だったと思います。

 当時、自分たちは「冬の時代」という自覚はなかったですが、体感として、本当に憧れて出たかった歌番組が全部、終わっちゃったなという思いはありましたね。「ザ・トップテン」「ザ・ベストテン」とかです。

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