バイト感覚で応募した「フジテレビ」オーディション まさかの「レオタード審査」に仰天

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「完全に落ちたな」

 私も「何を歌おうかな?」と考えていたんですが、歌わされず「将来、どういう人になりたいの?」と聞かれました。ほかの人は歌手や俳優になりたいって言っていたんですけど、私は自信がなさすぎて……。自分が落ちた時のための“保険”をかけることを考えていたので、「将来はお洋服関係のデザイナーやスタイリストの仕事をしたいです」と言いました。

 それを聞いたプロデューサーから、「じゃあ、なんでこのオーディションを受けたの?」と聞かれ、答えられなくなってしまいました。黙っていると、「じゃあ、いいよ、もう座って」って言われて、「完全に落ちたな」と思いました。でも、ここまで来ただけでもすごいことだなって思いながら、待機室に戻って、私服に着替えて体育座りで待っていました。

 それから合格発表があって、40人くらいの名前が呼ばれて、その中に私の名前もあったんです。その次の週にフジテレビに再度、集まるように言われました。

 オーディションが始まったのは昼前で、終わったのは夜中の12時を過ぎていました。すでに電車がなく、全員にタクシーチケットが配られたんです。フジテレビから自宅までタクシーで帰りました。深夜にタクシーに乗って帰るのは人生で初めて で、 母親と「フジテレビってすごいね」って話しながら帰りました。

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 第3回【オーディションからわずか3カ月…伝説のアイドルグループ「CoCo」が誕生した瞬間】では、突如、「あなたたちはグループです」と言われた時を振り返る。

宮前真樹
1973年、東京都出身。89年、アイドルグループ「CoCo」のメンバーとしてデビュー。94年にグループ解散後は、タレントとしてバラエティ番組などで活躍。2004年から芸能界を離れ、料理研究家として活動する。

デイリー新潮編集部

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