「飲むのは地元の居酒屋」「マイカーは地味な国産車」 宝塚市に254億円寄付した夫婦の素顔を知人が明かす
職場結婚
光一さんの大学時代の同級生はこう言う。
「岡本はおとなしくて、部活や遊びなどで目立つ存在ではなかった。地道に勉強に励み、授業が終わればササッと宝塚方面の実家に帰っていましたね。成功してからも昔と変わらないままです。飲むのは地元の居酒屋で、マイカーも地味な国産車。奥さんはキーエンスが設立された当初の事務員で、職場結婚でした」
以前、夫がプラザ・コムで理事を務めていたという女性によれば、
「私たち夫婦は30年近く前、岡本さんご夫妻と知り合いました。互いにビアデッドコリーという犬を飼っていたことがきっかけで、交流が始まったのです。ほどなくしてウチの主人がプラザ・コムの理事に誘われ、お手伝いをする流れになりました。光一さんは事あるごとに、数万~数十万円かかる財団の経費をポケットマネーで支払っていたそうです」
「暮らしぶりをひけらかすところは全くなかった」
この女性は、岡本夫妻がキーエンスにいたことを知らなかったという。
「二人とも進んで自分たちの話をするタイプではないんです。“株で資産を得た”という話は聞きましたが、どんなお仕事をしていらっしゃったのかは存じ上げません。ワンちゃんの写真を見せてもらった時、たまたま背景にご自宅らしき豪邸が写り込んでいましたが、本人たちに暮らしぶりをひけらかすところは全くありませんでした」
そんな岡本夫妻には子どもがいなかったようで、
「寄付を重ねてこられた背景には、そうした家庭の事情もあったのかもしれません。二人は仲むつまじく、そろって穏やかな性格の素敵なご夫妻ですよ」(同)
本物の篤志家とは、かくも奥ゆかしき人たちのことを言うのだろう。