スタバだけでなくトランプ大統領も“廃止”を宣言…嫌われ者の「紙ストロー」にメリットはあったのか
スタバが紙ストロー廃止へ
トランプ米大統領は2月10日、紙ストローを廃止してプラスチック製ストローを復活させる大統領令に署名した。これまでもトランプ大統領は、バイデン政権が推し進めた紙ストロー導入の取り組みを「ばかげている」と一刀両断していた。
【写真】“味が混ざる”“すぐにふにゃふにゃに”評判最悪だった「スタバ」「マック」の紙ストロー画像
こうした動きに先立ち、昨年12月、コーヒーチェーン店の「スターバックス」が紙ストローの提供を止めると発表した。今後は段階的にバイオマス素材ストローに変更していくという。このストローは植物油などが主原料で、現在の紙ストローよりも環境負荷が小さいのがメリットで、1月23日から沖縄県の店舗で使用が始まり、3月からは全国の店舗で実施していくらしい。
SNSをみると、すでにバイオマスストローを手にした人が写真をUPしている。その反応を見ると、「紙よりめっちゃいい」「やっと紙ストローから解放」「もう紙ストローには戻れない!!」など、高く評価する声が多い。そして、紙ストローについては「嫌すぎた」「飲んでる時の食感が変」「クリームが飲みづらかった」など、酷評する声が相次いだ。
ところで、スタバではバイオマスストローを導入していない店舗でも、申し出れば紙ストローをプラスチックストローに交換してもらえる。筆者は紙ストローが苦手なので、常に交換してほしいとお願いしているが、後ろに並んでいた客が店員に「ストローをプラスチックに替えることって、できるんですか?」と聞いていた。スタバをよく利用している人でも、知らない人が多いのかもしれない。
紙ストローはなぜ不評なのか
スタバは2020年1月にいち早く紙ストローを採用し、他社が追従する流れを作ったといえる。それだけに、方針転換ともいえる今回の決定はSNSでも大きな反響を集めたが、それほど紙ストローが利用者に不評だった、ということに尽きるだろう。紙ストローはとにかく道具として不完全なクオリティだったのである。
紙ストローの問題点として、汎用性が低い点が挙げられる。強度が弱すぎて、あらゆる飲み物に対応できない。もっとも、無理やり使おうと思えば使えるのかもしれないが、使い勝手の面で無理があったのは否めない。スタバでも果肉が入っているフラペチーノなどは従来通りのプラストローで対応していた(紙ストローで提供された店舗もあったが)。
さらに、口につけた瞬間に紙の味がするので、それだけで違和感がある。飲んでいるうちにだんだん折れ曲がってきて、酷い場合だと水分でばらばらになり、ストローとして使えなくなるのだ。現在、紙ストローを採用している飲食チェーン店は、スタバのほかにもマクドナルドをはじめ多数ある。他社も紙ストロー廃止の動きに追従するのかどうか、注目される。
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