リブゴルフ初戦はなんと3日間のナイターゴルフ 所属選手たちが得る「ビッグマネー以外の大切なもの」とは

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チャレンジをするための最高の場所

 そうした例はあったものの、シーズン初戦から、いきなりナイター形式を採用したリブゴルフのチャレンジ精神には素直に拍手を送りたくなった。

 リブゴルフの初戦に出場した大半の選手にとって、ナイターゴルフは初挑戦、初体験だったが、反応は決して悪くない様子だった。

 ダスティン・ジョンソンは「なかなかクールだね。と言っても、この3日間、ナイターで練習はしたものの、なかなか慣れなくて、難しかった。どうしてだかわからないけど、特にウエッジ・プレーが難しい。でも、全員が同じように取り組んでいるわけだし、夜間に試合でプレーするのは、結構、楽しい。ここ(リブゴルフ)は、僕たちがそういうチャレンジをするための最高の場所だね」と高評価していた。

 優勝したメロンクは「先週はドバイでもナイターゴルフで数ラウンドを練習ラウンドし、サウジアラビアでも試合前に3日間、練習。準備は十分にできていた。それでもナイターゴルフは難しかった。照明による影ができたり、グリーンを読むのも大変だった。でも、エンジョイできたし、とても楽しかった」と、満面の笑顔だった。

前向きな姿勢を促進する新CEOの存在

 リブゴルフはそもそも、ビッグマネー以外には歴史も伝統も格式も、前例も何もないゼロから創始された。世界ランキングのポイントも稼げないという苦境に直面し続けているせいか、新しいことへの挑戦に拒否反応を示す選手が見られない。

 不満や苦情を口にする選手もおらず、誰もが「やってみよう」「挑んでみよう」という前向きで積極的な姿勢を見せている。だからこそ、ナイター形式で試合を行うというチャレンジが可能となったのではないだろうか。

 2025年から米FOXスポーツがリブゴルフと放映権契約を結び、本格的なテレビ中継がようやくスタートしたことも、リブゴルフ選手たちのそうした姿勢が評価されたと考えていいのだと私は思う。

 リブゴルフを率いるCEOが、PGAツアーをはじめとするゴルフ諸団体や関係者と「いろいろあった」グレッグ・ノーマンから、「いろいろ」が何もないビジネスマンのスコット・オニールに代わったことも、新たなチャレンジや新体制づくりを促進していると考えられる。

 シーズン初戦で、ナイターゴルフと本格的なテレビ中継という2つの“NEW”がいきなり行われたことは、オニールCEOによる新体制の初仕事であり、見事な成果だったと言えそうである。

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