リブゴルフ初戦はなんと3日間のナイターゴルフ 所属選手たちが得る「ビッグマネー以外の大切なもの」とは
3日間54ホールの戦いがすべてナイター
サウジアラビアの政府系ファンド「PIF(パブリック・インベストメント・ファンド)」がサポートしているリブゴルフは、2025年の初戦をサウジアラビアで開き、新シーズンをキックオフした。
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リブゴルフの大会は賞金総額が2500万ドルと破格。この初戦では、個人戦を制したエイドリアン・メロンク(ポーランド)が400万ドルを、スペイン出身のジョン・ラームが率いるリージョンXIIIがチーム戦で勝利し、500万ドルを獲得した。
ビッグマネーがリブゴルフの最大の魅力であることは言うまでもない。だが、昨今のリブゴルフには、お金の魅力以外のものを創り出そうという姿勢が見られ、実際、次々と新たな試みに取り組んでいる。
サウジアラビアで開催された今季初戦は、驚くなかれ、3日間54ホールの戦いがすべてナイター形式で行われ、世界中のゴルフ界から注目を集めた。
皮肉にも同週のPGAツアーでは日没サスペンデッドによる不規則進行となり、選手もキャディも関係者も、日の出から日の入りまで気を抜くことができない日々が続いた。その一方で、リブゴルフの今季初戦は午後6時15分からショットガン形式で一斉にスタート。ナイターの照明の下で、すべてのプレーが予定通り、スムーズに進行していった。
ナイター形式で行われた2つの理由
なぜ、この大会がナイター形式で行われたのかと言えば、必ずしも日没サスペンデッドを回避するためではなかった。
米メディアによると、今季からリブゴルフとテレビ放映権契約を結んだ米国のFOXスポーツは、「午前の中継のほうが米国の大勢の人々の目に触れやすい」と判断。そのためには、現地の夜間に試合を開催するのが最適だと読んだという。
そして、もう1つの理由は、この週がPGAツアーのWMフェニックス・オープンの開催週だったことだ。1週間に延べ70万人超が詰め寄せるフェニックス・オープンのテレビ中継とバッティングさせないために、リブゴルフの中継は時間帯を大きく変えたほうが良いという判断が下されたのだと思われる。
ゴルフ大会のナイター開催は、珍しいことではあったが初めてではない。2020年には、欧州女子ツアー(LET)のオメガ・ドバイ・ムーンライト・クラシックがナイター開催された。
昨年12月にはラスベガスで、PGAツアーのローリー・マキロイ&スコッティ・シェフラーのペアがリブゴルフのブルックス・ケプカ&ブライソン・デシャンボーのペアと対戦するテレビマッチ「ザ・ショーダウン」がナイター開催され、それなりの視聴率を記録した。
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