大惨敗「おむすび」で唯一株を上げた「有名俳優」とは? “真面目な堅物”がギャルポーズを決めるギャップが話題
「北京原人」の悪夢
《親子3代での大河主演ですか? う~~ん…。ただ、僕みたいに駆け出しの時に大河の主演はやめた方がいいと(息子には)言いたいですね。時代劇はそんなに簡単なものではないし、あの時の重みを若いうちに感じることもあまり良くないかな。夢として持っていて、自分がある程度の力をつけてきて「やっと大河が来た」というタイミングで主演したらいいと思います。》(サンケイスポーツ:2018年10月28日)
そして1997年、20億円もの製作費が投じられた大作主演映画「北京原人 Who are you?」が大失敗に終わる。
「DNAを使って現代に蘇らせた北京原人が陸上競技に出走したりするトンデモ映画で、配給収入は4億5000万円だったそうです。当初は真面目な内容になるはずでしたが、上層部の思いつきなどが組み込まれ、船頭多くして……という作品になってしまったと聞きます。これがきっかけなのかは不明ですが、以来、緒形は大作から距離を置くようになった気がします」
緒形はその後、江戸時代の農民一揆を扱った「郡上一揆」(2000年)や明治期の農民蜂起・秩父事件を描いた「草の乱」(04年)に主演、旧制高校の野球部を描いた「北辰斜にさすところ」(07年)にも出演した。いずれも神山征二郎監督の作品で、地元市民などが製作費を賄った“ご当地映画”だ。派手さはないが、社会派の熱い作品ばかりだ。
「主演ではありませんがドラマにはコンスタントに出ていました。しかし、堅物で真面目な役がハマるというイメージがつきすぎたせいか、同世代の佐々木蔵之介(57)や沢村一樹(57)、江口洋介(57)らにその座を奪われたようなイメージがありました」
あえて人気俳優を避けたかのようにも思える。もっとも、「おむすび」で改めて演技力が認められ、「あさイチ」では彼の次男から実は“ナベベ”のキャラのほうが素に近いことを暴露された。
「仕事よりも家族優先とも言っていましたね。トーク番組でお茶目な一面を披露したことで、役の幅が広まるイメージをアピールできたと思います。今後は民放ドラマで争奪戦が始まる可能性もあります。妻の仙道敦子(55)や息子たちと共演するようなら、バラエティからも声がかかると思います」