「フジの社員は“文春ひどい”と騒いでいる」 フジテレビの窮地に「菅田将暉もドラマ出演を断った」

エンタメ

  • ブックマーク

ドンが権力を手放さない理由とは

【全2回(前編/後編)の前編】

「あの人が居座るかぎり騒動は終わらない」――フジテレビ内部からは悲鳴にも似た声が聞こえてくる。あの人とは無論、日枝久(ひえだひさし)・取締役相談役(87)のことだ。その堂々たる豪邸については以前もお伝えした通り(関連記事【ただのサラリーマン社長だったのに…「土地だけで7億5000万円」 “フジテレビのドン”「日枝久」が住まう大豪邸】)。ここまで富と名声を得たのだから、いつ退陣しても構うまいに――というのは凡人の感想なのだろう。今のところまったく辞める気配はない。

 ***

 グループ78社、四つの法人と三つの美術館を擁するフジサンケイグループ。その活動内容などを報告する〈News Letter 2025年新年号〉の表紙には、同グループ代表でフジテレビ取締役相談役の日枝久氏の写真が大きく掲載されている。

 今年1月7日、フジ本社で行われたグループの新年交歓会で年頭あいさつに立った時の様子を収めたものだ。冊子の中には、日枝氏と、フジの港浩一前社長(72)やフジ・メディアHDの金光修社長(70)が談笑する場面を捉えた写真も掲載されており、別カットにはフジの嘉納修治前会長(74)の姿もある。何ということはない写真だ。しかし、港、金光、嘉納の3氏がこの20日後、「中居正広氏の女性トラブル問題」についての「やり直し会見」に臨むことを考えると、見る者に奇妙な感興を抱かせるのである。

“お前らが辞めろ”

 結局、その会見に日枝氏は出席せず、進退が発表されることもなかった。会見では、先の3氏や遠藤龍之介副会長(68)らが10時間以上にわたって記者たちと対峙した。会見4日前の1月23日には、港、嘉納、遠藤の3氏から辞意を伝えられた日枝氏が、

「こんなことで負けるのか、お前たちは!」

 と一喝したと報道されている。また、別の時には、

「遠藤さんが日枝さん自身の進退について“どうなさいますか?”とお伺いを立てた。“辞めるしかないのでは?”というニュアンスを込めて。それに対して日枝さんは“お前らが辞めろ”と言ったそうです」

 フジテレビ関係者はそう明かす。

「そもそも遠藤さんが30日の取締役会を待たず、会見翌日の28日に辞意を表明したこと自体、日枝さんに辞めるという選択肢を示すためだった、と解釈している社員もいます。とにかく日枝さんの退陣がないと前に進めない。4月に放送される予定だった『FNS歌謡祭』もなくなっちゃったし、今後どうなってしまうんだろう、という不安が社内に広がっています」

次ページ:「菅田将暉から断られた」

前へ 1 2 3 4 次へ

[1/4ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。