「裁判長に恋しちゃいそう」 名古屋「女子大生頂き女子」が執行猶予を勝ち取った後、被害男性の前で言い放った無反省な言葉

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 マッチングアプリで知り合った男性5人から計845万円を騙し取った罪に問われた22歳の女に下されたのは、執行猶予付き有罪判決だった。裁判を傍聴した被害男性(40代前半)は、閉廷後、廊下で女がとんでもない言葉を発するのを耳にした。

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40オーバーのおじさんが女子大生とつき合えるわけがなかった

「入院している母親の手術費用が必要」「亡くなった母親から引き継いだ借金がある」。購入した頂き女子マニュアルを参考に、5人の男性から金を騙し取った罪に問われた加藤ありさ被告(22)。動機はホストと遊ぶ金欲しさだった。

 2月6日、名古屋地裁は「狡猾で卑劣極まりない犯行」としながらも、5人のうち4人の被害者と示談が成立していることを理由に、懲役3年・執行猶予5年を言い渡した。

「デイリー新潮」はこれまで加藤被告から騙された3人の男性にインタビューし、被害の詳細を伝えてきた。23年6月にマッチングアプリで加藤被告と知り合い、1カ月足らずの間に73万円を騙し取られたAさんもその一人である。

 昨年5月、加藤被告が逮捕された後、記者に連絡を取ってきたAさんの怒りは凄まじかった。「よく考えれば自分のようなおじさんが女子大生と付き合えるわけがなかった」と悔いながらも、「卑劣な手口を知って欲しい」と訴え加藤被告と交わした全てのLINEのやり取りを提供してくれた。

(関連記事【「あなたしかいない」で始まり、最後は「借りたっけ?」 40代男性から73万円をだまし取った「22歳・頂き女子」のふてぶてし過ぎる「詐欺LINE」】を参照)。

示談に応じなかった

 Aさんが受けた被害は、昨年7月に裁判が始まった時点でまだ起訴されていなかった。それまで警察に2度被害相談していたが、「証拠が足りない」と被害届を受理してもらえなかったのである。だがAさんは8月に再度、証拠を整えて愛知県警に被害相談。ようやく被害届を受理してもらい、11月に滑り込みで、73万円のうち50万円分について起訴に持ち込んだ。

 起訴後、加藤被告の弁護士は被害金を弁済するから示談にしたいと言ってきたが、Aさんは断り続けた。理由をAさんはこう語る。

「まず先に謝るべきだろうと思ったからです。今年1月の時点ではすでに保釈されていましたから、面と向かって謝罪することは可能でした。それまでだって手紙を送ることもできたのにそれもない。親に縋り、弁護士を介して金だけで解決しようとする彼女が許せなかった。執行猶予を得たいという魂胆が丸見えだったので、なんとしても実刑を食らわせてやろうという気持ちになった」

 裁判は全て傍聴し、厳しい処罰を求める意見陳述書も法廷に提出した。

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