宮内庁長官を激怒させた朝日新聞の「病名報道」 昭和天皇崩御の舞台裏を当時の皇室担当記者が明かす
昭和63年9月19日、就寝中の天皇の容体が急変した。大量の吐血に下血も伴って、ここから111日間におよぶ闘病が始まる。侍医団は陛下にがんを伏せていたが、朝日新聞が病名を報道。宮内庁が激怒する一幕もあった。当時の皇室担当記者でジャーナリストの斉藤勝久氏が崩御までを振り返る。
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開腹手術を受けた昭和天皇は、少しずつ健康を回復し、退院からちょうど1カ月後の昭和62年(1987年)11月7日、公務を再開した。中曽根康弘前首相と竹下登首相の新旧総理に相次いでお会いになる。...