出張・旅行の際には覚えておきたい…睡眠のプロが教える「疲れにくい新幹線の座席」はどこか
コンビニと快眠商品を開発するなら?
渡辺:いまはどれくらいの頻度でコンビニは利用されますか。
ヒラノ:週2~3回ぐらいですかね。出張が多くて、ビジネスホテルの近くのコンビニをよく利用します。
渡辺:コンビニの利用頻度としては日本人の平均くらいですね。
ヒラノ:ここ数年のコンビニは入浴剤の種類も増えていますし、ホットアイマスクなど睡眠に良いアイテムも多い印象です。
渡辺:睡眠に特化したコンビニ商品の開発とかもっとしたいですね。
ヒラノ:ぜひお願いします! 花王さんの「athletia(アスレティア)」というブランドが、美容と睡眠に着目したスキンケア商品を出して、時短アイテム的にも今後もっと流行るといいなと考えているんですけど。
渡辺:私も1998年に「たれぱんだ」のアイピローをバンダイと共同開発していて、3万個売れたこともあるんですけど。
ヒラノ:アイピローも目を温められるものは快眠につながります。副交感神経のスイッチが入って、寝付きが良くなるんです。
渡辺:ちなみにプロ野球選手の相談や睡眠サポートだと、他にはどんな内容が多いんですか?
ヒラノ:やはり移動が多いので、新幹線で疲れない席のアドバイスとか。
渡辺:それ、めっちゃ知りたいです(笑)。
ヒラノ:東海道新幹線とかだとグリーン車になるんですが、その他の指定席や自由席でも3席並びの通路側の席をオススメしています。窓側や連結部に近い席は揺れやすいので。
渡辺:中央の号車の中でも「9-C」「10-C」といった席が一番体を休められると。
ヒラノ:あと、窓側は他の新幹線とすれ違うときなどに、気圧の変化がけっこうあるので比較的疲れやすいと言えます。
渡辺:ヒラノさんは出張先でも熟睡できますか? ホテルって普段より眠りが浅くなる気がするんですけど。
ヒラノ:今はかなり寝られるようになりましたが、初めての宿泊先で安眠できないという話は、アスリートでもよくあります。
渡辺:何か良い方法はありますか。
ヒラノ:宿泊先の写真をネットであらかじめ見て、“脳内散歩”しておくと良いですね。初めて泊まる場所って脳がリラックスできず、半球睡眠という睡眠になりやすいんですが、2回目、3回目と同じ場所に泊まると、それが大きく改善されるという研究があって。初めての場所でも一度来たことがあるかのように錯覚させることが、意外と大切なんです。
[3/4ページ]