出張・旅行の際には覚えておきたい…睡眠のプロが教える「疲れにくい新幹線の座席」はどこか
『あなたとコンビニとニッポン』ヒラノマリ×渡辺広明(後編)
全国5万8,000店舗、年間約162億人が買い物する“コンビニ超大国ニッポン”。老若男女、昼夜を問わずさまざまな人が訪れるコンビニは、その目的や利用方法も人によってさまざまだ。「コンビニとの付き合い方」を覗いた先に見えてくるものとは? コンビニジャーナリスト・渡辺広明氏が、ゲストを招きコンビニについて大いに語り合う──。
今回のゲストは、アスリート専門のスリープトレーナーとして活動するヒラノマリ氏(34)。“睡眠に効く”コンビニ活用術を教えてくれた前編に続き、後編ではコンビニで手に入る快眠グッズのほか、同氏が日本で唯一のスリープトレーナーなった経緯などを聞いた。
何かと睡眠に悩まされた学生時代
渡辺:この連載ではゲストのコンビニの原体験を訊くのがお馴染みなんですが、ヒラノさんはアメリカで幼少期を暮らしていたとか。
ヒラノ:父の転勤で3歳から8歳までロスにいました。ロスにもセブン-イレブンがあって、立ち寄ったこともありますが、そこで何かを買った記憶は正直ないです。日本のコンビニと違い、ガソリンスタンド併設で、品揃えもあまり良くなくて。24時間営業でもなかった気がします。
渡辺:そもそもスリープトレーナーの活動を始めた背景には、何があるんですか。
ヒラノ:小学3年生の時に帰国したんですが、環境の変化で不眠症を経験したことが大きかったです。
渡辺:不眠症って小3でもなるんですか? 恐ろしい話ですね。
ヒラノ:子どもながら1年くらい寝られない夜を過ごしました……。徐々に日本の学校に慣れて解消されたんですが、中高生になると、今度は受験勉強で寝不足気味になって、何かと睡眠に悩まされる10代でした。
渡辺:僕の学生生活とは大違いです(笑)。爆睡していましたよ。
ヒラノ:もともとはずっと弁護士を目指していて、大学でも法科大学院に行くために勉強していたんです。でも、あるとき「もうムリ……」と、気持ちが切れてしまって。いま考えると、それも睡眠不足が関係していたと思うんですけど、大学4年の夏に就職活動を急遽始めて、新卒で大塚家具に入り、有明ショールームの販売員になったんです。
渡辺:大塚家具の有明ショールームって、超大きな店舗ですよね?“日本一大きい家具屋”みたいな。
ヒラノ:当時は東京ドーム2個分ほどの広さで、一日10キロ近く歩いていました……。自分が睡眠に長年悩まされてきた経験があったので、寝具の販売が得意で、興味を持って勉強し始めたら、売り上げで全国ベスト10入りするようになったんです。
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