「2025年は“介護崩壊元年”」「介護離職で9兆1792億円の経済損失」 2025年問題のリアル

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「薬をもらっても、食生活が乱れていると効かない」

「2025年問題」を乗り切るには、個々人が要介護者にならないためにも、健康を維持する「セルフメディケーション」が重要だという。

 医療保険に詳しいファイナンシャル・プランナーの内藤眞弓氏が言うには、

「健康を保つことは家計の医療費支出を抑えることにもつながります。厚労省でも、生活習慣病予防の観点から推奨しているのが栄養管理と口腔ケア。通院して薬をもらっても、食生活が乱れていると効かない。全国に545カ所ある栄養ケアステーションでは、管理栄養士さんらが地域住民の相談に乗ってくれます。薬局で薬剤師の方が講習会を行うところもあります。介護保険の中には、介護も受けられる介護予防プログラムもあるので、それらを利用して体調を整えてみてはどうでしょうか」

 医療と介護の現場が崩壊するのは避けられない今、一刻も早く身を守るすべを実践することが肝要なのだ。

 前編【「地域のクリニックが次々に廃業」 起こり始めた医療崩壊…医師も「地域医療が崩壊する危機を感じる」】では、現役医師らが明かす、医療崩壊のリアルについて報じている。

週刊新潮 2025年2月6日号掲載

特集「日本人の5人に1人が75歳以上の後期高齢者に…『2025年問題』で始まる医療崩壊の『実情』と『対策』」より

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