映画「雪の花―ともに在りて―」原作者・吉村昭の出世作誕生秘話

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 松坂桃李、役所広司、芳根京子の共演で話題の映画「雪の花―ともに在りて―」の原作は、作家・吉村昭氏の歴史小説『雪の花』。

 江戸時代、たびたびの流行で多くの命を奪っていた天然痘に立ち向かった福井藩の町医・笠原良策の命懸けの奮闘を描いたこの作品は、昭和63(1988)年に刊行された。

 吉村氏が一躍、ベストセラー作家となった出世作『戦艦武蔵』は、『雪の花』の20年前(1966年)に雑誌「新潮」に掲載された。

 記録文学の金字塔ともなった作品が生まれた当時の吉村家の様子を『吉村昭と津村節子 波瀾万丈おしどり夫婦』(谷口桂子・著)から紹介する。...

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