「孫正義社長は落ち目」 AIへの78兆円投資にイーロン・マスクが「彼らはお金を持っていない」と批判する理由
落ち目の3人
「マスク氏の指摘は、あながち間違ってないですよ」
そう語るのは「インフィニティ」チーフエコノミストの田代秀敏氏だ。
「かつてヤフーやアリババを青田買いし“天才投資家”の名声を博した孫氏ですが、近年はその眼力に疑問符が付いています。特に2017年に立ち上げた投資事業『ビジョン・ファンド』が大失敗したのは大きかった」
さらに反省するどころか、
「19年に『ビジョン・ファンド2』を立ち上げ、これも失敗してしまいました。往時の孫氏は世界中から資金を集める力を持っていましたが、今もその“神通力”が健在かというと、大いに疑問なのです」
加えて、オープンAI社も年間赤字が数十億ドルある上、人材流出で火の車。残るオラクル社も「クラウド事業が低迷している」(同)というから不安なことこの上ない。
「落ち目の監督・俳優・プロデューサーが集まって、超大作映画を作りたいと言っているようなもの。マスク氏はそこを見抜き、横やりを入れたわけです」(同)
「どこまで助けてくれるのかは未知数」
在米ジャーナリストの瀧口範子氏も、同様の意見を述べた上でこう補足する。
「トランプ大統領は米国に投資を呼び込むことと、AI事業を後押しすることを表明しています。今回の話は、その格好の宣伝になると思ったのでしょう。どこまで助けてくれるのかは未知数です」
SBGにこの件について尋ねると、
「資金調達の選択肢は複数あります。マスク氏の指摘は誤りです」
孫氏がかつての“黄金時代”を取り戻せるか、乾坤一擲の大勝負になりそうだ。